南九州コカ・コーラボトリング様
南九州コカ・コーラボトリング様は、営業エリア内に事業所33拠点、関連会社20数社を抱える、地域有数の事業組織です。同社は、グループ経営の推進と間接業務のコスト削減、将来を見据えた高速な情報基盤の整備などの課題に取り組むことになり、これらの課題解決のため、通信インフラにKDDIのEther-VPNサービスを選択しました。従来の環境を大きく変えることなくスムーズに移行が進み、最大30Mbps、各拠点1.5Mbpsの広帯域ネットワークと、H"を活用したモバイルサービスを組み合わせた戦略的なグループネットワーク基盤を再構築されました。
システムと特長
南九州コカ・コーラボトリング様の、移行前のネットワーク構成

KDDI Ether-VPNによる、新しいネットワーク構成

広域イーサネットとIP-VPNが相互接続されていて、H"を利用したPASサービスやDODサービスをそのまま利用できる。
導入の背景
グループ企業間/拠点間でやり取りするデータ量が増え、現状のネットワークでは対応不可能になることが予期されていた
南九州コカ・コーラボトリング様の関連会社は、これまで全て独立した事業体として運営されてきましたが、時代の趨勢に合わせて、グループ経営の推進が経営課題として持ち上がってきました。グループ経営の推進を考えた時、グループ間をつなぐネットワークインフラの整備が極めて重要な要素であることは、あらためて言うまでもありません。同社では、グループの総合力を高めるにはどのようなインフラが必要なのかを、徹底的に議論しました。その結果、新たなネットワークインフラ構築に向けて、いくつかの重要な指針が導き出されました。
まず第1の指針は、間接業務の集約とそれに伴うネットワーク負荷の解消。製造原価が上がり商品の粗利が減少していく中、間接業務のコスト削減はあらゆる企業に共通した命題です。同グループでは、数年前から業務系のパッケージソフトを導入し、経理や給与計算などの間接業務のコストダウンを図ってきました。しかしその結果、グループ間のデータ量は急増し、ネットワーク負荷が高まってしまったのです。この問題の解決には、ネットワークの高速化が不可欠とされました。
第2の指針は、将来を見据えた基盤の整備。コカ・コーラグループ全体として、工場や営業所を結びデータをやり取りするSCMが急速に浸透し始めており、近い将来、現在のネットワークでは対応不可能になることがすでに予期されていました。そのため、来るべき時代に向けてのインフラ整備が急務となっていました。
そして第3の指針は、サーバの集中化。各事業所にサーバが設置されている現状から、セキュリティや業務効率を考慮して可能な限り1か所にサーバを集中して、統合管理するという形態です。このような形態を目指すためにも、ネットワークの拡張は欠かせない課題でした。
再構築のための要件
「現在の環境をほぼ変えず、PASサービスやDODサービスは今後も継続。なおかつ移行をスムーズに、帯域を大きくする」という要件
グループの中で、システムの運用管理業務を一手に引き受けている株式会社コーナンシステムアンドサポート (以下:KSS) 様は、南九州コカ・コーラボトリング様からこうした要求を受けて、新たな情報基盤構築に向けたプロジェクトを編成しました。
この再構築プロジェクトはまず、南九州コカ・コーラボトリング様の既存のネットワークの課題を洗い出すことから着手しました。既存ネットワークは64kbpsから1.5MbpsのFR網で、構築当初は順調に運用されていましたが、2000年にグループウェアを導入した頃から徐々にデータ量が増え始め、業務に支障をきたすほどネットワーク負荷が高まっていたのです。これを受けて、南九州コカ・コーラボトリング様とKSS様は、通信事業者5社のネットワーク再構築の要件を伝え、各社からの提案を受けました。
「私どもが提示した最低限の条件は、現在の環境をほぼ変えずに、なおかつ移行をスムーズに、帯域を大きくする、というものでした。それに加えてサポートの充実も重要なテーマだと考えていました」(南九州コカ・コーラボトリング株式会社 経営企画室 Mプロジェクト 課長 宮田美朗氏)。
各社からの提案を受けて慎重な検討を重ねていく中、最初に候補に挙がったのはIP-VPNでした。しかしグループ全体を見渡したとき、一部ではまだIP以外のプロトコルが使用されており、全面的なIP-VPNへの移行にはプロトコル変換用の追加機器が必要になることがネックとなりました。では、プロトコルに依存しないL2の広域イーサネットがベストか…というと、営業部隊でH"によるモバイル環境を使用していたため、すべてを広域イーサネットに統一するというわけにもいかなかったのです。モバイルに関しては、離島へ営業に行く部隊の必須ツールとなっており、メールの確認やワークフローの決済に利用されていました。同社は営業戦略的にもモバイル環境のいっそうの充実を目指しており、H"を利用したPASサービスやDODサービスは今後も利用し続けたいとの意向を強く持っていました。「PASサービスを他のものに置き換えることや、追加機器を導入したのでは、最低限の条件として掲げていた「現在の環境を大きく変えない」と、〈スムーズな移行〉が実現できません。検討の結果、広域イーサネットとIP-VPNが相互接続されていて、PASサービスをそのまま利用できるKDDIさんのEther-VPNがベストだという結論にたどり着いたのです」(KSS システム事業部 堀祐治氏)。
導入決定のポイント
人的な要因と、安心感が、大きなポイントになった
KDDIを選択した理由としては、機能や使い勝手の部分だけではなく、「“人”による部分も大きかった」と、 KSS 代表取締役高須啓輔氏は述懐します。「極端な言い方かもしれませんが、日本の通信事業者さんはどの企業も切磋琢磨されていて、商品そのものは大差ありません。ですから、差が生まれてくるのは人的な部分だと思うのです。我々はこの業界で何十年も仕事をしてきた中で、そこが一番重要だと感じています。ただし、サポートが手厚ければそれがベストということではありません。要は、南九州コカ・コーラやKSSにとって最適なサポート体制は何なのかということです。サポートは過剰すぎるとコストがかさむだけだし、逆に、不足していても困るわけです。そうした中で、KDDIさんはこれまでお付き合いさせていただいた過程で大きな安心を感じていました。言い換えれば、我々のグループにフィットする体制をしっかり提供し続けてくれたということです。そうした部分も今回のネットワークサービス選択のポイントになったのは間違いないでしょう」。
お客様の評価と、将来展開
次のテーマは、販売拡大に直結する、情報の戦略的な活用
今回導入されたEther-VPNについての評価、そして今後の期待を、南九州コカ・コーラボトリング 取締役経営企画室長 竹森英治氏に伺いました。
「業務効率の向上という課題への取り組みには、実際のところ限界があります。何年かかけて効率を良くしていけば、いずれは頭打ちになります。ですから、もうひとつ持っておかねばいけない柱は、やはり販売の拡大です。そこにつながる施策として、この新しい情報インフラを活用していかなくてはいけません。今回の再構築プロジェクトの入り口は、どちらかというと効率優先でしたが、次のテーマとしてはぜひとも販売拡大に直結する、情報の戦略的な活用を掲げたいと考えています。我々はデータを増やす方向で動き、営業所のアクセスも始めましたが、そういった部分をもっとうまく実務に活かせる環境をつくらなくてはいけないと考えています。その結果が販売拡大につながれば、このインフラの評価は二重丸だと思っています。もちろん、それを実現するのはインフラを使いこなす我々の使命でもあるのです」。
お客様プロフィール
| 社名 | 南九州コカ・コーラボトリング |
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