KDDIホーム 法人のお客さま おすすめコラム 個人スマートフォンを勝手に使う社員たち…すでに起きているかもしれない脅威

個人スマートフォンを勝手に使う社員たち
…すでに起きているかもしれない脅威

<シリーズ: 事例で見るスマートフォンで生産性向上 (その4)>
本シリーズでは、中小企業が『スマートフォン』を活用することで生産性を向上させた事例について取り上げます。

製造業D社でも、若手社員の多くが個人的にスマートフォンを利用していますが、「便利だから」と個人利用のスマートフォンをこっそり業務利用する人も現れはじめました。これに危機感を感じたのがD社の情報システム部門。個人利用のスマートフォンを業務利用するデメリットとは何なのでしょうか。

スマートフォンの普及が招くセキュリティ上のリスク

今や20代でのスマートフォン利用率は9割を超え、30代でも8割以上という時代 (注)。製造業D社でも、多くの社員が個人的にスマートフォンを持ち、家族や友人とのやり取りには無料SNSを日常的に利用していることから、社内でのメールを使ったやり取りなどには「もどかしい」と感じる気持ちもあるようです。

  • 注)
    出典: 総務省『平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査』

このような理由からか、若手社員の一部ではちょっとした連絡はもちろん、重要なファイルのやり取りすら、個人利用のスマートフォンから無料SNSを使って行っていることが分かりました。本人たちは「私用でも問題なく使っているし、社外に漏れることはない」と語っているようですが、これまでも無料SNSでは、アカウント乗っ取りなどによるなりすまし事件などが発生した例もあり、万が一、情報漏えい事件が発生したら、企業にとっては大きなダメージとなりかねません。

情報漏えいが発生すると、このようなダメージを受けることが考えられます。

  • 損害賠償が発生…訴訟への対応が必要に
  • 信頼失墜…顧客離れ、売上低下、銀行からの資金調達力の低下
  • 炎上騒動…SNSなどで炎上することによりクレームなどが押し寄せて業務困難に
  • 人材不足…求人応募者の減少、社員の離職

そして、最終的には、上記の理由から経営が困難になり倒産というケースすらありえるのです。

情報漏えいへの危機感を感じはじめたD社の情報システム部門は、「個人利用のスマートフォンの業務利用は禁止」との全社通達を出しました。しかし、スマートフォンの便利さを感じている社員たちは、より一層『こっそりと』個人利用のスマートフォンを使うようになっただけで、効果は現れなかったのです。

そこでD社の情報システム部門は、「スマートフォンが便利であることは認める。その上で、安全に活用するにはどうすればよいのかを検討すべきだ」と、現状を肯定したうえで対応を考えることにしました。

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『会社のスマートフォン』の採用

そこでD社は、これまで社員に貸与していた携帯電話 (ケータイ) を、『スマートフォン』に切り替え、『業務で使うのは会社が貸与したスマートフォンのみ』と限定しました。さらに、コミュニケーションツールとして、手軽にチャットなどが行えるビジネス向けのアプリケーションを採用しました。社内のみの限定利用というセキュリティ制限もかけられ、ログの保管も行えるようなアプリケーションです。

社員は慣れ親しんだコミュニケーションが認められたことから、自然に業務上の連絡は個人利用のスマートフォンを使うことをやめて、貸与された『会社のスマートフォン』を活用するようになりました。そもそも、「便利で生産性の高いツールを使いたい」という理由からスマートフォンを使っていただけなので、切り替えはスムーズでした。

同時に、社員向けの情報漏えいリスクに関する教育も実施。改めて個人利用のスマートフォンを業務利用することのリスク、情報漏えいなどが起こった場合、企業にどのようなダメージがあるか…などを全社員が学びました。

* * *

ただ「禁止」するだけでは、個人利用のスマートフォンの使用は、より潜伏的になる危険性もあります。企業側から生産性向上とセキュリティの両立を考えて、本事例のように『業務で安全に使えるスマートフォン』を貸与するといった対応を行うことも一案です。
ぜひ、自社の現状と照らし合わせて検討してみてはいかがでしょうか。

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