KDDIホーム 法人のお客さま おすすめコラム 安全な業務データ管理の方法は『社外に預けること』…その理由とは?

安全な業務データ管理の方法は『社外に預けること』…その理由とは?

本シリーズでは、中小企業のIT化が進む現状と、その一方で増え続ける業務データの紛失や流出が招くリスク、その対策について考えます。今回は増え続けるデータの管理場所として『社外』の環境を選ぶ時にどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

そもそもデータを社外に預けるとはどういうことなのか?

自社の業務データを『社外に預ける』とは、データを保管・管理をアウトソース (外部委託) するということです。ではアウトソースの方法として、どのようなサービスがあるのでしょうか。ここでは代表例として『ハウジング』『ホスティング』『クラウドサービス』の3つを紹介していきます。

  • ●ハウジング
    データセンターを運営する企業が提供するサービスの1つです。データセンターとはサーバを設置・運用するのに適した温度管理・耐震管理・セキュリティ管理などが施された施設です。『ハウジング (Housing)』という名の通り、データセンター内に利用企業がサーバを設置する場所を『間貸し』するサービスです。データセンター内の割り当てられたスペースに、利用企業が自社サーバを設置し、設定・管理などの運用も自社で行ないます。
  • ●ホスティング
    こちらも、データセンターが提供するサービスの1つです。こちらは自社のサーバではなく、データセンター内にあらかじめ設置されたサーバを利用できるサービスです。サーバを複数のユーザで共有するサービスと、1ユーザで占有して利用できるサービスがあります。
  • ●クラウドサービス
    クラウドサービスとは、簡単にいうと、インターネットなどのネットワーク上にデータをおいて利用できるサービスです。最近では、ビジネスでもクラウド活用が進んでおり、いまでは中小企業でも導入が進んでいます。ここではまずクラウドサービスの基本的な特長をご紹介していきます。

特長の1つ目は、『必要な容量分のみ契約できて、使う容量の増減も容易にできる』こと。例えばファイルサーバをクラウド化する場合について考えてみましょう。現在、社内のファイルサーバ上のデータが5TB程度の場合、クラウドでは利用量に応じて『5TB分』の利用コストが発生することになります。また管理データが増減する場合もその分量に応じて利用量を柔軟に調整することができるので、サーバなどの追加購入費用が発生することもなく、コスト面でもメリットがあるのです。

もう1つ特長的なのが、インターネット経由でどこからでも保管されたデータや情報にアクセスできるという点です。インターネットの接続さえできれば、社内、社外を問わずに同じデータを閲覧・利用できることを前提としています。そのため、モバイルワークや在宅勤務、スマートデバイスの活用など、多様なワークスタイルへの対応にも適しています。

サーバなどの設備を準備する必要がなく厳密にセキュリティ管理されたデータセンター内で保護される点はホスティングと同様ですが、クラウドサービスには利用者にとって上記のような固有のメリットがあります。

これらのメリットから、近年、クラウドサービスの利用が進んでいます。下記グラフの利用状況を見ると平成26年末では『全社的に利用』『一部利用』『今後利用予定』が約55%と過半数を越えています。この増加傾向は、今後も続くと考えられます。

●国内におけるクラウドサービスの利用状況

  • 出典: 総務省「平成26年通信利用動向調査」

クラウドサービスの活用方法は多々ありますが、業務における具体的な利用シーンを見てみましょう。
以下の図では、上位から『ファイル保管・データ共有』『電子メール』『サーバ利用』…という順になっています。前回記事でも紹介したように、IT導入状況で最も多かったのが『電子メールの利用』でした。メールのデータは日々増加するもの。どのくらい増加するのか予測が難しいだけに、クラウドサービスは適しているとも言えるでしょう。また『ファイル保管』や『サーバ』も『メール』同様、日々増加する『データ』への対応が必要とされるため、クラウドサービスを利用するという動きがあるようです。

●クラウドサービスの利用内訳

  • 出典: 総務省「平成25年通信利用動向調査」

『社外で管理して本当に大丈夫?』クラウドの方が安心できる理由

いくら便利に利用できるサービスがあっても、これまで社内で管理していた重要な情報やデータを、社外で管理することはなかなか踏み出しづらいかもしれません。でも実は『クラウドを利用する方が安心』できる理由があるのです。その理由を詳しく見ていきましょう。

  • ●万が一の災害時にも事業資産の損害を最小限にとどめつつ事業を継続。管理体制も万全
    日本は台風、地震、雷、火山などの災害が多い国です。しかし、災害が発生して出社ができない状況でも、事業が停止してしまうと大きな損失になることは明らかです。特にグローバル化が進んでいる今、国際的な競争力を落とすことにもつながりかねないと感じる企業も多いことでしょう。クラウドサービスを利用すれば、このようなまさかの災害時にも、在宅勤務や災害の影響を受けていない他の拠点で業務を続行できると考えられます。
    また、普段使用しているパソコンが破損した場合でも、クラウド上にデータが残されていれば、別の端末からインターネットを通じて情報を閲覧し、業務を継続することができるでしょう。
  • ●盗難や紛失による情報漏えいからデータを守る
    『社外でデータを保管』することは情報漏えい対策としても有効です。情報漏えいの一因として内部犯行によるケースが増加する中、クラウドサービスでは管理する情報へのアクセス者を制限したり利用のログを監視することができるため、対策として有効です。
    また、ノートパソコンやスマートフォン、タブレット端末など、業務用の端末のモバイル化が進んでいる今、端末紛失のリスクも高まっています。クラウドサービスでは、データを端末内に保管する必要がないため、端末とともにデータが紛失するリスクを回避できます。
  • ●最新のセキュリティに備えやすい
    昨今、企業のデータを狙ったウェブ経由でのサイバー攻撃がますます、高度化・巧妙化しています。
    このような脅威に対し、社内で対策するには、情報セキュリティ対策に関する知識を持った専任のスタッフを配する必要があるでしょう。しかし現実には、企業規模によってはこのような対策は難しいものです。そこで、高度なセキュリティを備えたクラウドサービスを利用すれば、専任のスタッフによる最新のセキュリティ対策が施された環境の元、安全にデータを管理することができ、利用企業は本業に専念することができます。

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今回は『社外にデータを預ける』方法として、特に最近導入企業が増えているクラウドサービスを中心に、そのメリットを紹介しました。

次回からは、データの紛失や流出に備えるために、クラウドサービスをどのように活用すればよいのか、具体的な事例を紹介します。

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