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3つ目は『人材流出リスク』です。若年層人口が減少している上に、超売り手市場と言われる中で、知名度が低い中堅・中小の成長企業の採用環境は厳しくなってきています。また育児や介護などによって離職せざるを得ないケースも増えており、このような『労働力人口の減少』が企業の成長に影を落としつつあります。
うちもなかなか人が増えない時期が続いて、ずっと従業員数が60人くらいでした。でも、事業を拡大したい、新規事業もやりたいと考えたら、やっぱりもっと社員を増やしたい。そこで、苦労して新規採用を増やしていったんですが、その代わりベテランが辞めてしまって…という繰り返しで一向に増えなかったんです。
そこでよくよく振り返って見ると、辞めていく社員にパターンがあることに気が付いたんです。一つは、育児休暇を取ったまま保育園に空きがなくて、辞めていく人たち。入社して10年くらいの頑張ってくれていた女性社員が辞めていくパターンです。10年もいると会社のことは大体分かっているし、経験も積んでいるので、彼女たちがいなくなるのは非常に痛手でした。もうひとつは、40~50代のベテラン社員が介護をしなくてはならなくて辞めていくケース。これは2人連続で退社となり会社にとっては大ダメージでした。
採用が厳しいときに、優秀な社員に辞められるのは苦しい。まして、うちが嫌で辞めるわけではなく、本人も仕方なく辞めざるを得ないという状況なのだから、これをなんとかすれば、人手不足の悩みが解消できるんじゃないかと思ったんです。
そこで『在宅勤務』制度を導入することにしました。育児や介護の合間に家からでも業務ができるようにすることで『働き続けられる』環境を整えたのです。もちろんフルタイムでの勤務は難しいでしょうから、合わせて『時短勤務制度』も整えました。
『在宅勤務』できる環境を作るために、『オンラインでスケジュールや資料が共有できる』ようにしたり『自宅と職場をビデオ会議でつなげる』といった工夫を施しました。クラウド型のグループウエアを導入すると、そういったことはほとんどできるようになりましたね。
努力の甲斐があり退職率も軽減しました。それに一度退職していった人たちに、この制度ができたことを伝えると、数人が戻ってきてくれたんです。復帰してくれた社員は元々仕方なく辞めていった人たちなのでとても喜んでくれています。
『在宅勤務』制度ができてからしばらくすると、営業から「在宅勤務ができるなら、直行直帰も認めて欲しい」という要望が出て来ました。営業には毎日、日報の提出を義務付けていましたが、それだけのために会社に戻っている社員も多かったんです。
そこで『在宅勤務』のために導入したクラウド型のグループウエアを使って、スマートフォンから営業日報の作成・提出ができるようにしました。外出先からでも操作できるので、営業『直行直帰』もすぐに実現することができました。
また、さらに、併せて改善したことがあります。それは業務報告書や稟議などの社内書類の申請フローです。在宅勤務の人たちにも週1回、紙で業務報告書を提出して貰っていましたが、紙で出すが故にそのためにいちいち出社しなければならず非効率だという話が出てきたんです。そこでそういった書類もオンライン化しスマートフォンから入力、提出できるように変えました。
さらに、稟議などの決裁についても、社長である僕の回付が遅いという声が上がりました。僕自身も取引先を回ったり外にいることが多いのですが、その間、承認作業が止まっていると言われてしまって…。そこで、『決裁』もスマートフォンから確認して承認できるシステムに変えました。でもこれによって、僕も決裁書類にハンコを押すためだけにいちいち会社に戻る必要が無くなって、とても楽になりました。
こんな感じで業務改善をしていくうちに、別の効果が出て来ました。『直行直帰』も『在宅勤務』も認めてくれる会社ということで、社員達のツテを頼って、うちで働きたいと言う人が応募して来るようになったんです。社員達が、働きやすくていいと自慢しているとのことでした。
そうやって新規採用も増えていくうちに、100人を超えたあたりから人員増加のペースが加速していきました。おかげで、業績も伸びましたし、新規事業のために新しい部署をつくって企画を進めています。
このように『在宅勤務』をはじめとする『テレワーク (ITを活用した、場所にとらわれない柔軟な働き方) 環境』の整備は、『業務効率化』『生産性向上』『職場環境改善』に効果が高いのですが、それができる仕組み作りは大変では? という印象があるかもしれません。
しかし、今では『スマートフォン・タブレット』と『クラウドサービス』を活用することで『テレワーク』の環境が簡単に作れるようになっています。これらのツールを導入することで『オンラインでのスケジュールや資料の共有』『ビジネス用のSNSやチャットツールを使った会話形式のコミュニケーション』『簡易なオンライン会議』などができるようになり、場所にとらわれず、自宅などでも職場と同じように業務ができるようになるのです。
パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレット端末からもアクセスできるようにすれば、これらのツールが外出先からでも使えるようになり、在宅勤務者だけでなく、営業担当者など一日中外出しているような社員たちの業務効率化にも役立つことでしょう。
さまざまな形での働き方を可能にすることは、人材流出のリスクを減らすと同時に、優秀な人材を最大限に生かす『攻め』の施策でもあります。
今回は企業の成長を妨げる3つのリスクを紹介しました。どのリスクも中堅・中小企業にとって、成長のためには必ず対策していかないとならないものばかりです。そしてそれらの解決にはスマートフォンやクラウドサービスなどの『ITサービス』が有効です。ぜひこれらのツールを上手く活用し、企業成長のための対策を講じてください。