KDDIホーム 法人のお客さま イマサラ時事 伊勢志摩サミット開催、関連閣僚会合で披露された『おもてなし技術』とは?

伊勢志摩サミット開催、関連閣僚会合で披露された『おもてなし技術』とは?

『第42回主要国首脳会議 (G7サミット)』、いわゆる伊勢志摩サミットが2016年5月26日~27日に開催されました。G7は『Group of Seven』の略でイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、米国、カナダ、日本の7つの先進国を表し、各国のトップが集うことから、サミット (山頂) の名称が使われるようになりました。伊勢志摩サミットの参加者は7か国の首脳と欧州連合の代表です (なお、ウクライナ情勢によるロシアの参加停止により、2014年以降、ロシアは参加していません)。

サミットは世界経済問題について首脳間で政策協調を議論する場として1975年から開始されています。日本は2008年7月の北海道洞爺湖サミットなど、これまでに8回議長国を務めています。

安倍首相は今回のサミット開催地決定の理由として『日本の美しい自然、そして豊かな文化、伝統を世界のリーダーたちに肌で感じてもらえる、味わってもらえる場所』と述べています。サミットや同時に開催される関係閣僚会合は開催国にとって参加国の要人や報道関係者にその国の魅力を披露する絶好の機会でもあるのです。

関連閣僚会合を各地で開催、情報通信大臣会合は高松市で

サミットの開催に合わせて外務大臣会合、財務大臣・中央銀行総裁会議などの関係閣僚会合が日本各地で開催されています (図1)。情報通信大臣会合は2016年4月29日~30日に香川県高松市で開催されました。

情報通信大臣会合では、(1)『新たなICTがもたらすイノベーションや経済成長』、(2)『情報の自由な流通とサイバーセキュリティ』、(3)『ICTによる地球規模課題の解決』、(4)『国際連携と国際協力』の4つのセッションで議論が実施されました (表1)。

新規ウィンドウが開きます『G7香川・高松情報通信大臣会合の開催結果 (2016年4月30日)』より

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その成果として、あらゆる人やモノがグローバルにつながる『デジタル連結世界』の実現に向けた基本理念や行動指針をとりまとめた『憲章』、『共同宣言』および『協調行動集』(共同宣言の附属書) の3つの成果文書が採択されています。

情報通信大臣会合は日本のICT技術をアピールする場にもなり、総務省が取り組んでいる『「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会」及び大会以降の我が国の持続的な成長を見据えた社会全体のICT化の推進』などをテーマに協力企業・団体がさまざまな技術を出展しました。

『翻訳タクシー』を各国の大臣に披露

KDDIもICT展示に協力し、鳥取県で実証事業を進めてきた『翻訳タクシー』を訪日外国人向けの『おもてなし技術』として出展しました。今回の展示では香川県高松市の地元タクシー会社の協力で実際のタクシーにシステムを搭載、運転手さんとお客さんの会話をリアルタイムで通訳するデモンストレーションを実施し、各国の情報通信担当大臣などに披露しました。 (図2)。

たとえば運転手さんが「ご乗車ありがとうございます」と話しかけると、ほとんど待たされることなく、「Hi、Welcome aboard.」と翻訳音声が流れ、同時にタイムライン形式で後部座席のタブレットに日英のテキストが表示されます。お客さんが「I want to go to Takamatsu Castle.」と言えば、今度はそれが素早く日本語に翻訳され、「高松城に行きたいのですが」とスムーズに運転手さんに伝えることができます。翻訳結果を音声とテキストで伝えるタイミングで高松城の静止画や動画を表示することもできます (図3)。これは地域固有の単語を辞書に登録し、位置情報を活用して単語や情報を判定するなど日本的なきめ細かい技術によって実現しています。また、会話を始める前に言語や興味ある分野を設定することでより円滑なやりとりができる工夫も施しています。

今回のデモンストレーションでは英語と中国語を対象言語としました。デモを体験された中国の方はスムーズなやりとりができることに驚いた様子でした。地元の方からは観光の魅力アップにつながりそうだというコメントも頂いています。
スマートフォンやタブレットを手軽に入手でき、広帯域のモバイルデータ通信がどこでも使えるようになったからこそ、今回のシステムが実現できるのです。鳥取県の実証実験、サミットでの成果を踏まえ、今年度は東京都内においても、ハイヤー・タクシー業界の皆さまと連携し、多言語音声翻訳システムに対応した外国人向け観光ルートを作り社会実証をおこなう予定です。実証を通じて課題をクリアしながら、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年にはICTを活用した日本的な『おもてなし』として実用化を目指して参ります。

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