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KDDI Foresight

端末やネットワーク、アプリケーション間を自在に移動!
~NGNの可能性を具体化したサービス制御技術「CAST」

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IP化が加速する情報通信の世界で、回線交換網に匹敵する信頼性やセキュリティの実現を目指す統合IP網「NGN (Next Generation Network) 」に、今、大きな関心が寄せられています。
今回のKDDI フォーサイトは、期待が先行し実際の技術やサービスが見えにくい、このNGNに対するKDDIの具体的な取り組みと、世界に先駆けてデモンストレーションを行ったNGN上で動作する技術「CAST」をご紹介させていただきます。

NGNの概要と特徴

NGNは、固定電話、携帯電話、固定データ通信、無線通信などで利用する通信方式をIP (インターネットプロトコル) ベースのパケット交換方式に統合することで、音声、ビデオ、写真などのデータを、アクセス回線や端末の違いを超えて相互に利用したり、個々のデータサービスを自在に組み合わせたりすることができる環境を実現します。
そして、固定/移動体ともに通信事業者が提供する専用網を利用することで、ネットワーク側 (通信事業者) が、信頼性やセキュリティなどの通信品質の管理を行い、ユーザーが安心して利用できる高付加価値ネットワークの提供を可能にします。同じIPネットワークであるインターネットが、「ベストエフォート」というQoS (Quality of Service: サービス品質) を保証していないのに対して、NGNでは、QoSの保証も可能になり、アプリケーションの種類に応じた帯域保証など、ビジネスの厳しい要求にも応えることができます。
NGNは、従来の回線交換型電話網の高度な通信品質を継承しつつ、IPネットワークのダイナミックな柔軟さを発揮し、固定通信と移動体通信の融合も成し遂げる、まさに次世代ネットワークと呼ぶにふさわしいネットワークだと言えます。

KDDIの取り組み

このようにNGNは、今後の情報通信環境に画期的な進化をもたらす可能性がありますが、しかし、インタフェースの取り決めやフレームワークなどの概念的な作業の進捗に比べ、実際のサービスや実現技術については、これまで、なかなか具体的な姿が見えてきませんでした。
そうした中、KDDIでは、NGNという言葉が日本ではまだ聞かれることのなかった2005年6月、NGNの先駆的なビジョンとも言える「ウルトラ3G構想」を発表。「EV-DO Rev.A」をはじめとする第3世代携帯電話システムや無線LANに加え、モバイルWiMAXなどの新たな無線システム、さらにADSL、FTTH (「ひかりone」) などの有線アクセスも包括した、統合的なサービスを提供する固定移動統合網の構築に取り組みました。また、これらのさまざまなアクセスが相互補完しながらシームレスにサービスを提供するためのサービス制御システムを、今後世界的に普及していくと見られるIMS/MMD (注) に準拠して開発を進めてきました。

  • 注) IMS/MMD: 次世代のネットワーク方式で、VoIPによる電話や多様なマルチメディアサービスの提供基盤となる。IMS (IP Multimedia Subsystem) は3GPP、MMD (MultiMedia Domain) は3GPP2の用語。3GPPと3GPP2は、それぞれ第3世代 (3G) 携帯電話システムの標準化団体。

KDDI研究所によるNGN研究・開発の成果

NGNの研究・開発を主導してきたKDDI研究所は、2007年2月、東京ビッグサイトで開かれた NET&COM 2007でその成果となる「CAST (Converged Networks for Advanced Service and Technology)」を公開しました。

「CAST」は、IMS/MMDに準拠したSIP (Session Initiation Protocol) ベースのサービス制御を行う先進的な技術で、KDDI研究所とモトローラ株式会社との共同開発によって生まれました。NGN上で動作する「CAST」によって、通信中のユーザーが、通信端末、アクセス回線、サービスアプリケーションを動的に切り替えても、セッションは維持され、通信を継続させることが可能になります。

図: 「CAST」によるNGN構成例

以下、KDDI研究所がNET&COM 2007で実際に行ったデモンストレーションの一部をご紹介します。

  • ボブとアリスは、それぞれのオフィスからPCを利用して、映像+音声のテレビ電話で打ち合わせをしていました。
  • ボブは帰宅時間になりましたが、アリスとの打ち合わせは継続させる必要があります。そこで、PC画面上の “モバイル” アイコンをクリックして、端末をPCからPDAに、アプリケーションをテレビ電話から音声通話に切り替えて、通話を続けながら帰宅の途につきます。
  • 帰宅したボブは、PDA画面の “リビング” アイコンをタッチし、端末をPDAから自宅のテレビとIPフォンに切り替えて、再び映像+音声のテレビ電話で会話を続けます。

図: デモンストレーション

このように、「CAST」を利用することでさまざまなリソースを切り替えて、サービスを継続することができます。

「CAST」による通信リソース切り替えの例

端末切り替え

「CAST」で制御されたサービスでは、同じアプリケーション (例えば音声通話) を利用したまま、端末を携帯電話からPDAやPCに切り替えて、アプリケーション (音声通話) を継続させることが可能になります。

図: 端末切り替えの例

アプリケーション切り替え

ひとつの端末を利用中に、アプリケーションを切り替えながらコミュニケーションを継続することができます。例えば携帯電話で歩行中に音声通話をしていて、そのまま電車に乗るような場合には、アプリケーションをメッセンジャーに切り替えてテキストベースのコミュニケーションを継続し、下車した時点で音声通話に切り替え再度会話を行うといった利用方法が可能です。

図: アプリケーション切り替えの例

アクセスネットワークの切り替え

利用する場所や必要とする帯域、速度に応じて、端末やアプリケーションは変えずにネットワークのみを切り替えることが可能です。例えば、3Gケータイを使用中に容量の多いデータを送受信する場合は無線LAN (IEEE802.11a/b/g) に切り替え、そのまま外出する場合には、通信を継続したままモバイルWiMAX (IEEE802.16e) に切り替えてデータの送受信を続行する、といった柔軟な利用が可能です。

図: アクセスネットワーク切り替えの例

複合切り替え

利用する状況に応じて、アプリケーションと端末を同時に切り替えることも可能です。デモンストレーションのように、テレビ電話で会話中に、端末をPDAに、アプリケーションを音声通話に切り替えて通話を継続しながら外出するといった使い方が実現します。

KDDIとKDDI研究所によるNGNの今後の展開

NGN上で実現する「CAST」は、テレビ会議やチャット、IPTVやビデオ・オン・デマンド、オンラインゲームなど、ビジネスと暮らしに役立つさまざまなサービスを、いつでも、どこでも、動きながらでも、高品質な状態を維持しながら提供することを可能にし、商用サービスとしての実現に向け検討を行っています。
また、KDDIでは、2007年度末までに世界に先駆けて固定電話網のオールIP化を完了し、NGNの通信基盤を大きく前進させることになります。さらに、auケータイ網のIP化やモバイルWiMAXとの融合など、価値あるNDN環境の構築を進めてまいります。

(2007年3月13日掲載)

  • ※ 掲載日以降、最新情報ではない場合があります。あらかじめご了承ください。

  • No.1 7年連続利用率 (注)
  • お客様同士の交流とスキルアップのために KDDI法人ユーザー会

注) 出典: 日経コミュニケーション2008年9月1日号ブロードバンド/モバイル/NGN時代の企業ネットワーク実態調査「広域イーサネット部門」で「KDDI Powered Ethernet」が7年連続第1位

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