PHS接続からauパケット接続への移行をスムーズに!
~事前検証活用事例 [モバイルアクセス編]

KDDIでは、VoIPやデータ通信などのネットワークを、導入前に実際の運用と同等の環境で検証が行える試験環境をご用意しています。今回は、事前検証活用事例の第三弾として、社内ネットワークへのモバイルアクセスを、PHS網からauパケット網に移行するための接続検証と可用性などをテストした事例をご紹介します。
モバイルアクセスの課題
D社様は全国の各拠点を「KDDI IP-VPN」によって接続し、グループウェアのLotus Notesやデータベースと連携したアプリケーションを稼働させています。従来、外回りの多い社員が外出先からアクセスするためには、PHSによるリモートアクセスサービス「PAS (PHS PACKET ACCESS SERVICE) 」経由で「KDDI IP-VPN」に接続していました。しかし、大容量化する情報をNotesやデータベースにアクセスして利用するには、PHS接続のパフォーマンスはほぼ限界に達しており、より快適なモバイルアクセスの導入が課題となっていました。
そこで、KDDIでは、最大受信速度 (下り) 2.4Mbps (注1) を実現するauのブロードバンドモバイル通信「PacketWIN」への移行を提案。2006年8月の「WIN DATA CARD定額サービス」の開始とともに移行計画が具体化されました。
- 注1) CDMA 1X WIN対応端末、およびCDMA2000 1x WIN対応端末の場合。
PHSから「PacketWIN」への移行を事前検証
「PacketWIN」による「KDDI IP-VPN」網への高速アクセスには、「CPA (cdma Packet Access Service) 」と呼ばれる接続サービスを利用します。モバイルアクセスの基盤を、PHS接続の「PAS」からauパケット接続の「CPA」に移行することになるわけですが、D社様の場合、通常のシステムや業務を止めることなくスムーズに移行させることが条件となりました。そして、移行後のモバイルアクセスが、どこからでも確実に接続でき、ストレスなくNotesを利用できるかを事前に実証することも求められました。
これらを確認するためには、D社様で実際に稼働しているシステムにアクセスして検証することが最も良い方法であると考え、D社様のネットワークへ接続する「CPA」の試験環境やWINカードを提供。仮想の模擬ネットワークではなく実際に稼働中のお客さまのネットワークに接続し、Notesやアプリケーションサーバーにアクセスして通常の業務を行っていただきました。


事前検証の内容とポイント
PHSの「PAS」接続から「PacketWIN」の「CPA」接続への移行は、通常の業務に支障をきたすことなく、円滑に移行作業を実施する必要があります。そのため、理論的には解決済みの問題に対しても、実際の稼働環境での検証がお客さまにとって重要になってきます。
今回のD社様の例では「PacketWIN」の実効スピードや通信エリアは期待を裏切らないか? Notesやアプリケーションサーバーへのアクセスは快適に利用できるか? 移行によるルータなどの設定変更は問題ないか? などの懸念を払拭することが必要でした。
D社様が行った検証の主なものを、以下にご紹介します。
検証1 「PacketWIN」での通信確認
「PacketWIN」は、通信エリア人口カバー率99.9%を誇るモバイル通信サービスですが、実際に社員が利用する場所で送受信ができないとビジネス上深刻な事態を招くため、全国に展開されている代表的な移動エリアから実際に接続検証を行いました。検証の結果、どの拠点においても問題なく、またPHSよりも良好な状態で接続されることが確認できました。
検証2 「PacketWIN」からのシステム動作確認
「PacketWIN」+ノートPCからD社様本社のアプリケーションサーバーやNotes/Dominoサーバーへアクセスし、各アプリケーションが問題なく稼働することを確認しました。このような検証の場合、同等の疑似サーバーを使用することもありますが、今回はD社様本社内で実稼働中のサーバーへ接続し、アプリケーションの動作に問題がなく、通信速度も良好なことを確認いたしました。
検証3 ネットワーク環境の事前チェック
PHS端末から「PacketWIN」端末への移行にともない、モバイルPCのIPアドレスも変わるため、移行時には通信系路上のルーティング情報が事前に正しく設定されている必要があります。また、新しい接続環境が加わることにより、既存のネットワーク環境に影響を及ぼすことがないかを事前に実環境でチェックし、変更が必要な個所を確認することで実稼働時のトラブルを未然に防ぐことが可能になります。今回の検証では、異なるエリアの複数の端末からのアクセス、エリアを移動中の端末からのアクセスなどを試みることで、その接続の確かさを検証しました。
検証の結果、「PacketWIN」から「KDDI IP-VPN」へのモバイルアクセスにおいて、クリティカルな業務の遂行を確実に行えることが確認できました。PHS接続ではダウンロードに30分以上もかかる情報もありましたが、短時間でダウンロードできるようになり、業務が大幅にスピードアップすることも実証できました。

試験環境の特長
「PacketWIN」を使った「CPA」導入をご検討のお客さまには、試験環境を利用した事前検証を強くお勧めしています。「CPA」の試験環境では、複数のPOOLアドレスを用意しているため、ほとんどのお客さまがご利用中の回線を活かしたまま「CPA」をお試しいただくことが可能です。また、接続する端末のID、パスワードの認証をKDDIのRADIUS認証サーバーで代行する「RADIUS認証サービス」や、端末の電話番号をもとに認証を行う「端末認証サービス」など、各種オプションの検証も可能です。
モバイルアクセスの品質向上をご検討のお客さまは、ぜひこの事前検証環境をご活用ください。
(2007年1月30日掲載)
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