PLC (高速電力線通信) 編 [第2話] 「PLCの規格と利用状況にあわせた選択」
PLCの規格と利用状況にあわせた選択
PLCの通信方式はPLCモデムの中にあるPLCチップによって制御されますが、現在のところ国際的に統一された標準規格がありません。したがってPLCと一口に言っても、その通信方式はさまざまです。日本で主流となりつつあるものは、米国インテロン社の技術を基盤とするHomePlugを利用するHPAと、スペインDS2社の技術を基盤とするUPA、松下電器産業が開発したHD-PLCを利用するCEPCAの3つです。

PLCでは、異なる通信方式を使用する機器間は通信ができません。さらに、それらを近隣の場所で使用すると互いに干渉するという問題があります。このため、PLC機器の各メーカーは、規格の標準化に向け、IEEE (注) のワーキンググループで検討を進めています。
規格が標準化されていない現時点では、PLCを利用するには、これら通信方式のどれかを選択することになります。その選択のポイントのひとつは利用するネットワークの範囲です。電力線は、構造上PLCが利用する高周波の伝送を元来想定していないうえ、分岐が多いため、電話線やLANケーブルにくらべて信号の減衰が大きいというデメリットがあります。このため、ネットワークの範囲が狭い家庭であれば、どの規格でも通信は可能ですが、企業など広範囲にわたってLANを構築する場合は、信号が減衰しないように中継が必要になる場合があります。DS2方式のモデムにはこの中継機能が備わっているため、こういった場合に向いていると言えそうです。
- 注) IEEE (アイトリプルイー) とは、米国電気電子技術者協会の略で、電気や電子技術に関する研究や標準化を行っている。IEEE P1901ワーキンググループがPLCの標準化を検討している。
ワンポイント
PLCにはさまざまな規格があり、標準化に向けて活動中。
(2007年02月13日掲載)




