仮想化技術編 [第4話] 「クライアントPCの仮想化」
クライアントPCの仮想化
仮想化技術は、クライアントPCでも「シンクライアント」として生かされています。シンクライアントとは、ハードディスクなどの記憶装置を持たず、OSやアプリケーションの実行、データ保存などの作業を、サーバー上で行う端末です。
シンクライアントは、かつてPCの値段が高く、社員一人ひとりにPCを導入できなかった時代に、すべての社員に導入できる安価な端末として開発されました。近年ではクライアントPCからの情報漏えい事件が相次いだことから、データをサーバー上にしか保存しない端末として、再び注目されるようになりました。
シンクライアントでは、ユーザーが端末を操作すると、その情報はサーバー側に送られ、サーバー上で処理が行われます。その結果がクライアントの端末上に表示されるというしくみです。サーバー上では、クライアントPCのOSやアプリケーションなどが、仮想的に再現されています。クライアントPCの本体はサーバー上にあり、キーボードとディスプレイだけがユーザー側にあると考えるとわかりやすいでしょう。

シンクライアントは、情報漏えいに強いというだけではなく、従来のPCでは難しかったクライアントPCの一元管理も、サーバー側の管理のみで簡単に行えます。IP-VPNや広域イーサネットといった、高速で安全なネットワーク回線を利用すれば、管理の行き届かない遠隔地のクライアントに対してもサービスを提供可能です。今後は、モバイルWiMAXを利用したモバイル環境での利用も期待されています。
(2008年8月6日掲載)




