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ネットワークワンポイント講座

モバイルWiMAX編 [第1話] 「『モバイルWiMAX』とは」

「モバイルWiMAX」とは

現在、日本では、FTTHやADSL、CATVなどの回線の普及により、多くの地域で高速なブロードバンド回線を利用できるようになりました。このようなブロードバンド化の流れは有線に限らず、無線通信の分野でも進んでいます。例えば、携帯電話では数Mbpsでの通信が可能になり、家庭やオフィスでは、約50Mbpsの通信が可能な無線LANも一般的になりました。最近では、100Mbps以上の通信を実現する規格に対応した無線LAN機器も登場しています。そして今後の大容量の移動無線通信を実現する技術として注目されているのが、「モバイルWiMAX」です。

「WiMAX」 (World Interoperability for Microwave Access) は米国電気電子学会 (IEEE) が策定した無線通信規格の1つで、正式には「IEEE802.16」と言われます。もともとは、FTTH回線などを敷くことのできない離れた地域にブロードバンド環境を提供することを目的に開発されました。この規格が策定されたのは2001年で、当初は10~60GHzの周波数帯を使用するものでした。しかし高い周波数帯を使用するため障害物に弱く、見通しが効かない場所では通信ができなかったり、周波数帯が既にほかの目的のために割り当てられていたという問題がありました。そこで、2~11GHz帯を利用する「IEEE802.16a」という規格が策定されました。その後、国際化への対応や仕様の追加などにより、「IEEE802.16-2004」が登場し、現行の規格となっています。この「IEEE802.16-2004」から派生したものが「IEEE802.16e」です。この規格は一般に「モバイルWiMAX」と呼ばれ、基地局間の切り替え (ハンドオーバー) 機能や省電力機能など持つモバイル通信用の標準技術です。

これまで、高速なワイヤレス通信を行うためには、「IEEE802.11a/g」などの無線LANアクセスポイントを探し出し、そのエリアまで移動しなければなりませんでした。しかし通信のカバー範囲が1つのアクセスポイントごとに100m程度と狭く、ほかのアクセスポイントとのハンドオーバーもうまくできないなどの問題がありました。こうした問題へのソリューションとして期待される「モバイルWiMAX」は、半径数kmをカバーする基地局がハンドオーバーで接続され、時速120kmでの移動中であっても高速な通信ができるようになります。

韓国など、すでに「モバイルWiMAX」の利用が開始されている国もありますが、日本でも、2007年末に「モバイルWiMAX」などの次世代無線通信向けに2.5GHz帯の周波数の割り当てが決定し、KDDIなどが出資する「ワイヤレスブロードバンド企画株式会社」と次世代PHSという技術で申請した「株式会社ウィルコム」の2社に対して基地局の開設計画の認定が行われました。これにより、2009年には「モバイルWiMAX」を利用した通信サービスが開始される見込みです。

ワンポイント

「モバイルWiMAX」は、いつでもどこでも大容量でネットワークに接続することを可能にする次世代の通信技術

(2008年2月6日掲載)




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