アカルイミライ Autumn2010

5 パーソナライズド新聞 わたし専属の新聞社

マルチメディアの研究家

KDDI研究所 知能メディアグループ 石先 広海(いしざき・ひろみ)

音楽の波形解析や画像解析など、マルチメディア解析を活用した技術についての研究を行っています。

何ができるの? 面倒くさがりでもOK!特定の読者にあわせてカスタマイズする“わたし”の新聞

旅先で撮った写真をアップし、仮想インタビュアーの質問に答えると、自分が主役の新聞や情報誌をつくってくれる技術です。家族や恋人などの読者にあわせて、レイアウトや記事の内容をカスタマイズします。

ブログやホームページとは何が違うの?

とにかく、手間がかからないという点ですね。ブログやホームページをつくるときは、写真を選んで、載せる位置を決めて、文章を書いて……という一連の作業が必要です。これは、写真だけ入れておけば、KDDIのサーバー上にある仮想エージェントが記事にするための情報を聞いてくれるので、それに答えるだけでOK。記事はエージェントがつくります。それに、新聞のようなデザインになるから、ブログよりも凝っていて、本格的な印象になります。
読者は、複数の友人の記事をまとめて読むことができるので、友人のブログやホームページを個別に訪問する必要はありません。読み手の手間を省けると思います。さらに、読者にあわせて、レイアウトや記事の内容をカスタマイズするので、読み手の人たちにも喜ばれるのでは。
完成した新聞は、Web上に保存することはもちろん、印刷することも。保存し、定期的に作成すれば、ゆくゆくは自分史や家族史にもなります。

どんな仕組みなの? 仮想エージェントが、記事にするための解析をして、読者のリクエストにも応えます

どんな流れになっているの?

まずは、デジカメやケータイで撮影した写真を写真共有サイトにアップするか、STB(セットトップボックス:ケーブルテレビ接続やインターネット接続ができる機器)に保存。するとKDDIのサーバー上にある仮想エージェントから、写真を組み合わせた記事を書くための質問が投げかけられます。それに答えると、写真と回答からつくられた文章をあわせて、あなたの旅の思い出や近況が記事になった、新聞や情報誌のようなコンテンツが作成されます。
仮想エージェントが、自分の情報を保存・共有するプラットフォームとなり、ここで記事にするための解析が行われています。エージェントとのやり取りは、パソコンかSTBで。ケータイで写真を撮影し、そのままBluetoothからSTBに保存しておけば、STBから仮想エージェントにつながるので、パソコンがなくても大丈夫です。

どうやって読者のリクエストに応えるの?

新聞を読んだあなたの家族や恋人が、もっとこんなことを知りたい、ここを掘り下げてほしいというリクエストがあったら、仮想エージェント経由でそのリクエストを聞き、それに関する質問を再度あなたに投げかけてくることも。もちろん、作成前に、先に読み手が写真共有サイトやSTBで写真だけ見て、リクエストを投げてくるのにも対応します。こうしたリクエストにあわせて、レイアウトや記事の内容をカスタマイズ。読者の声にすぐ応える、やり手の新聞社なんですよ。

こんなミライを想像しています ずっと愛読している、あのファッション誌がわたしの特集を!?

研究としてはまだまだ途中段階。記事の精度や情報の選別など、いくつか越えなくてはならないハードルも。でも、技術的には可能なので、近い将来実現すると思います。
新聞記事風だけでなく、女性ファッション誌風、経済雑誌風など、いろいろなパターンをつくる予定です。さらに、読んでほしい相手にあわせて文章のトーンを変える、なんていうことでもできるようになると思います。

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