特集

特集1 ライフデザイン事業の強化

日本における携帯電話普及率は、2014年3月末時点ですでに100%を超えており (注1)、拡大スピードは緩やかになってきています。また、電波の割り当てを受けた通信事業者 (MNO) 間の流動が縮小することに加え、MVNO市場は引き続き拡大していくことが予測されるため、国内通信事業だけでは持続的成長が困難であると考えています。
こうした市場環境を踏まえ、当社は、従来の通信サービスに加え、お客さまのライフステージに応じたさまざまなサービスを「auライフデザイン」として総合的に提供し、既存の国内通信事業の顧客基盤や決済プラットフォームをベースに、au経済圏を拡大することで、持続的成長を目指していきます。
ライフデザイン事業においては、通信サービスをご契約のお客さまに対し、オンライン上ではauスマートパス/auスマートパスプレミアム、オフラインでは全国のauショップなどのタッチポイントを通じて、お客さまの生活に密着するさまざまなサービスを、キャリアビリング (=auかんたん決済) とau WALLET (プリペイドカード/クレジットカード) などの決済手段とあわせて提供しています。
国内通信事業の顧客基盤を生かし、当社が提供するさまざまなサービスによって貯まるWALLET ポイントをau経済圏の中で循環させることによって、au経済圏の最大化を図っていきます。

  • 注1)
    出典: 総務省 移動体通信 (携帯電話・PHS) の年度別人口普及率と契約数の推移

ライフデザイン事業

通信サービス

モバイルにおいては、auブランドのサービスに2,514万人 (3,879万契約) (注2)、また、当社連結子会社にて提供しているMVNOサービスには87万契約 (注2)、それぞれご契約いただいています。また、固定通信においては、「auひかり」ブランドをはじめとするFTTHサービスに408万回線 (注2)、CATVサービスでは529万世帯 (注2) にご契約いただいています。通信サービスにご契約いただいているこれらのお客さまに対し、全国に約2,500店舗あるauショップなどのさまざまなタッチポイントを通じて、ライフデザインサービスを提供していきます。

オンラインコンテンツ

アプリ使い放題サービスやauスマートフォンを安心・安全にご利用いただくための故障交換サポートなどを提供している「auスマートパス」は1,522万会員 (注2) となり、「ビデオパス」や「うたパス」なども着実に会員数を伸ばしています。
また、2017年1月からは、「auスマートパス」の上位サービスとして、「auスマートパスプレミアム」を開始し、曜日ごとに映画・カラオケの割引、フライドポテトのプレゼントなどがある「auエブリディ」や、端末破損時の「データ復旧サポート」、Wi-Fi接続時の通信を保護する「Wi-Fiセキュリティ」などにより、「おトク」「安心」をさらに強化しました。

コマース

自社物販サービスである「au WALLET Market」や、2017年1月30日にサービスを開始した総合ショッピングモールサイトの「Wowma!」などを提供しています。「Wowma!」においては、auをご利用でないお客さまに対してもお客さま接点を構築するとともに、2018年3月期に約100億円の戦略コストにより、店舗数・取扱商品数を拡大し、サービスをより一層強化していきます。

電力・ガス

2016年4月からの電力小売全面自由化に伴い、各地域の電力会社から電力供給を受けてサービス提供をする「auでんき」を開始しました。世帯構成・電気使用量によらず幅広い層からお申し込みいただいており、また、2017年4月からは、都市ガス小売事業へ参入した関西電力株式会社との業務提携により、「関電ガス for au」の提供を開始しました。共に、au WALLET クレジットカードとのセット率上昇により、リテンション効果が拡大しています。

生損保・住宅ローン

当社のグループ企業が提供する生命保険、損害保険、住宅ローンをauブランドの金融商品として代理販売する「auのほけん」「auのローン」を扱っています。金融サービスは、お客さまのライフイベントとの関わりが深く、携帯電話サービスとの親和性も高いため、お客さまと長期的な関係を築くことを目指していきます。

IoT

2017年7月31日より、スマートフォンとセンサーなどのデバイスを活用し、外出先でもご自宅の状況把握や、家電の遠隔操作が可能となる個人向けIoTサービスである「au HOME」の提供を開始しました。今後は、Google Inc.との提携により、ボイスをキーワードとしたさらなるサービス拡充や、お客さま体験価値の向上を提案していきます。

ライフデザイン事業を支える決済プラットフォーム

au WALLET 発行枚数 (注2) プリペイドカード 1,860万枚 クレジットカード 220万枚 auかんたん決済

  • 注2)
    2017年3月末時点。パーソナルセグメントベースまたはバリューセグメントベース

  • 名称は2017年時点

WALLET ポイントの還流

当社は、毎月の通信サービスのご利用や長期利用特典である「au STARロイヤル」、「auでんき」などのライフデザインサービスのご利用に応じて、お客さまへWALLET ポイントを還元しており、さまざまなシーンを通じてポイントが貯まりやすい仕組みとなっています。
貯まったポイントは、従来は使途が限られていましたが、現在では、「Wowma!」などのコマースサービスや、au WALLET プリペイドカードへのチャージを通じてオフラインの実店舗でも現金同様に使われており、au経済圏の拡大に寄与しています。ポイントをご利用いただくことや、au WALLET クレジットカードで決済いただくことで、さらにポイントが付与されるため、「つかう」「たまる」の好循環が生まれることに加え、そのひとつひとつの決済から得られる決済手数料が当社の売上として計上されます。この循環の活性化が進むにつれて、エコシステムの機能も拡張し、au経済圏の最大化につながり、当社業績への寄与も拡大していきます。

業績への寄与

ライフデザイン事業の各サービスの拡充・強化に加え、WALLET ポイントの循環モデルの活性化が寄与し、2016年3月期に7,300億円であったau経済圏流通総額は、2017年3月期には1兆2,800億円と順調に拡大しました。2018年3月期は1兆7,000億円、中期目標の最終年度である2019年3月期には2兆円の突破を目指しています。
au経済圏流通総額の拡大に伴い、当社業績への寄与度も着実に増しており、引き続きau経済圏の拡大を目指していきます。

au経済圏流通総額 (注3)

  • 注3)
    「auかんたん決済」および「au WALLET」の決済に、コマース・エネルギー・金融などの経済活動規模を加えた流通額
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