2018年3月期第2四半期決算説明会 (決算ハイライト・質疑応答)

日時 2017年11月1日 (水) 17:00-17:50
場所 ガーデンエアタワー20階会議室
登壇者 田中社長、両角副社長、髙橋副社長、石川副社長、内田専務、東海林常務、村本常務、本田経営管理本部長、堀井IR室長 (司会)

決算ハイライト

決算説明会の模様

決算説明会では、「2018年3月期第2四半期の業績」および「中期目標の達成に向けた取組み」について、社長の田中より説明しました。

1. 2018年3月期第2四半期の業績

2018年3月期第2四半期 (2017年4月~9月) の連結売上高は、前年同期比で5.0%増加し、2兆4,161億円となりました。
連結営業利益は、来期以降の成長に向けた施策である戦略コストを今期から新たに計上しているものの、モバイル通信料収入と付加価値ARPA収入の増収に加え、ビジネスセグメントの増益などもあり、前年同期比1.9%増の5,425億円となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は、前年同期比1.0%増の3,294億円となりました。
なお、通期の連結営業利益予想に対する進捗は57.1%と順調に進捗しています。

2. 中期目標の達成に向けた取組み

国内通信事業においては、「au契約者数」と「MVNO契約数」の合計である「モバイルID数」が本年9月末で2,608万 (前年同期比 +1.5%) となったことにより、「モバイル通信料収入」は前年同期比で+1.0%の増収となりました。auのお客さま一人当たりの「au通信ARPA」は、大容量データニーズの拡大などにより、引き続き安定的に成長 (5,970円、前年同期比+2.2%) しています。
また、本年7月に提供を開始した新料金プラン「auピタットプラン」および「auフラットプラン」の累計申込数は、Androidに加え、9月22日からiPhoneも含む全機種が対象となったこともあり、200万契約を突破 (2017年10月14日時点) しました。足元では、「auフラットプラン (データ20GB超大容量プラン)」の選択率が上昇しており、今後のau通信ARPA上昇への寄与も期待されます。
この新料金プランをはじめ、au STARなどの効果もあり、当2Qの解約率は0.79% (1Q比▲0.12pt) と徐々に改善トレンドに入っています。
こうしたさまざまな取り組みが評価された結果、2017年の顧客満足度調査では、個人・法人のお客さま向け携帯電話サービスにおいて「2年連続No.1」を受賞しました。今後も、KDDIグループ一丸となり、あらゆるお客さま接点においてお客さまの期待を超える「体験価値」の提供を推進してまいります。

次に、ライフデザイン事業においては、「au経済圏流通総額」が前年同期比1.5倍の4,430億円、「付加価値ARPA」は前年同期比+14.0%の570円にそれぞれ拡大しました。これは主に、au WALLET (特にクレジットカード)・コマース事業 (au WALLET MarketおよびWowma!) における順調な売上拡大や、auスマートパス (auスマートパスプレミアム含む) 会員数の増加によるものです。
本年8月には、ショップチャンネルの決済手段に「auかんたん決済」を追加するなど、au経済圏の拡大に向けてより多くのサービスをご利用いただけるよう、さまざまな取り組みを推進しています。

最後に、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」分野における取り組みについて。
本年8月末に連結化したソラコムは、IoT通信プラットフォームをクラウド上で実現するビジネスモデルをいち早く構築し、優れた技術・サービスを提供してきました。お客さまが、短時間で手軽にIoTを導入できる点が評価され、お客さま数はサービス開始から2年で国内外8,000超まで急拡大しました。こうした強みを持つソラコムに、1アカウント毎にきめ細やかな営業体制を敷き、信頼性の高い通信サービスを提供するKDDIのノウハウを加えることで、産業を問わず、さまざまな課題を解決できるIoTソリューションの提供を目指してまいります。

質問者1

  • Qこれまで株式市場が懸念していたau解約率は2Qにおいて低下し、au契約者数の減少幅も改善している。この変化は新料金プランによる効果だと思うが、改めて新料金プランの構造的な効果を教えてほしい。
    A
    新料金プランは通信料金と端末代金を分離したプランであり、毎月割による通信料金へのマイナス影響がなくなった一方で、通信料を安くしており、収益影響はニュートラルと考えている。
    端末代金についてはアップグレードプログラムEXを新たに開始し、48か月割賦を導入することで、毎月の端末代金の支払いを抑制するとともに、実質2年間で最大半額の端末代金割引を得ることが可能である。
    この施策は端末を長く利用されるお客さまや月額ランニングコストを重視するお客さまにとって非常に加入しやすいプランとなっており、解約率低減につながっている。また、ピタットプランは1-3GB利用のお客さまには魅力的であるため、リテンション効果とともに他社の低利用ユーザー層の獲得につながり、さらにはセルアップも高まっている。
    新料金プランの中期的な影響については「au STAR」によるリテンション効果分析も必要ではあるものの、足元では解約率の低減に大きく効果があると考えている。さらに、新規契約においては1.5倍増、MNPにおいては1.7倍増と顧客獲得にも寄与している。3QはiPhone商戦を迎えるが、さらに解約率が低下し、フラットプランの加入率増加に伴い、ARPA上昇につながることを期待している。
    2Q決算は中期経営計画の折り返し地点であり、前半はMVNOへの顧客流出で苦しんだが、足元ではコントロールできるようになり、新料金プラン等の施策により、au契約者数の減少幅も縮小してきた。また、グループMVNO契約数は着実に拡大しており、通信事業全体として、良い方向に進んでいると見ている。
    そして、中期経営計画で掲げたライフデザイン企業への変革についても、au経済圏の拡大が順調に進捗している。こうした取り組みが会社の業績に反映されるまでには時間がかかるが、全体としてモメンタムの回復は順調に進捗している。

質問者2

質問者3

  • Qau経済圏流通総額拡大のドライバーとなっている事業は何か?
    A
    四半期ごとの各事業の流通総額実績は非開示であるが、通期予想で開示している流通総額1兆7,000億円に対しては順調に進捗している。特にWowma! を含むコマース事業については戦略コストを投下しつつ、順調に拡大している。
  • Qバリュー、ビジネス、グローバル各セグメントの2Q営業利益の前年同期比増減要因を説明してほしい。
    A
    バリューセグメント: ライフデザイン事業拡大のための戦略コスト投下による減益であり、それを除くと上期としては営業利益2桁増である。通期予想に対しては順調に進捗している。
    ビジネスセグメント: 固定レガシー系音声収入の減収影響は続いているものの、ソリューション・その他固定系、さらにモバイルやIoTも堅調だった。また、コストオペレーションも順調に進捗しているため増益となった。
    グローバルセグメント: ミャンマー通信事業やデータセンター事業が順調に推移していることもあり、増益となった。

質問者4

質問者5

  • Qモバイル通信料収入とバリューセグメントのグループ外売上について、1Qと2Qを比較すると減収しているがその理由は?
    A
    モバイル通信料収入の減収はほとんどが新料金プランによる影響。ただし、通信料金を下げる一方、販売一時金を減らしているので利益影響は小さいと考えている。バリューセグメントのグループ外売上については、1Qにジュピターショップチャンネルにおいて家電セールを実施したため一時的に収入が拡大しており、季節影響とみている。
  • Qソラコム社の買収に200億円もの金額を投じた理由は何か?
    A
    IoTの規模は様々であり、グローバルに展開する大規模なプラットフォームは当社がこれまで培ってきたノウハウを活用し、安定したプラットフォームを提供する一方で、IoTの世界では新たなビジネスがものすごいスピードで創出されており、POC (Proof of Control: 概念実証) が繰り返されている。ソラコム社はセルフサービス型のPOCができるプラットフォームを提供しているが、わずか2年強で8,000超のPOCをカバーしており、そうした中から大規模なIoTも創出されている。これらのことから、当社とソラコム社の相乗効果は大きいと考えている。
    これからのIoTの世界においては信頼性の高い通信サービスと、スモールスタートでスピーディーな立ち上げが必要と考えており、今後の当社のIoTに期待してほしい。

質問者6

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