2005年6月 社長会見

日時 2005年6月15日 (水) 13:30~14:30
場所 東海大学校友会館 望星の間
発表案件 EV-DO Rev.Aの導入と次世代通信インフラ「ウルトラ3G」構想について

「ウルトラ3G」構想

  • NTTドコモなどW-CDMA陣営が発表した「スーパー3G」構想との違いは。
    「ウルトラ3G」構想は、当社が独自に進めるもので、「スーパー3G」構想との違いは、固定系通信も包含したより広い概念のシステム構想である。
  • 「ウルトラ3G」構想に関わる設備投資額は。
    今の時点で投資額は精査していないが、3Gと比較してビットあたりのコストは相当下がると考えている。
  • 実用化の時期は。
    「次世代CDMA2000」については、2007年中に標準化規格の完成が目標となっているので、2008年以降、テストなどを実施し、2009年~10年に実用化となると考えている。一方、「ウルトラ3G」構想については、KDDI単独で進めるため、もう少し早めに実現したいと考えているが、明確に時期をお話できる段階ではない。
  • 「ウルトラ3G」の課題は何か。
    MMD (Multimedia Domain) を構築するにあたり、いろいろなアクセス系を取り込んだネットワークを構築していくところが課題だ。例えば、CDMA 1Xの回線交換網もゲートウェイを経由してMMDにきっちりと接続していくことが課題だ。
  • ネットワークの構築にあたり、どの通信メーカーと組むのか。日本発の技術となるのか、海外発の技術となるのか。
    MMDについては、3GPP2で標準的な考え方やスペックが完成しているため、アクセス系とのリンクをどのように進めていくかについて検討している。ネットワークの構成要素により異なるが、いくつかの機器は日本のメーカーのもので、いくつかは海外のメーカーのものとなるだろう。
    CDMA 1Xの回線交換網は当面残ると考えている。一方で、EV-DOはRev.Aも含めCDNに接続し、インターフェイスはIPv6で共通のインターフェイスを使うことができる。基本となるインターフェイスを構築することで、各々の網のルータが接続できる。 HSS (Home Subscriber Server) はユーザーのプロファイルを持ったデータベースであり、固定系や移動系など現在、別に構成されているお客さまのプロファイルが1つに管理されるため、同じお客さまが、ある時は固定通信、またある時は移動通信を行うことが可能になる。
    従来の固定通信については電話番号でお客さまを把握してきたが、移動通信には位置情報などロケーションを管理するHSSに似たような仕組みを今も持つため、この仕組みを発展的に使っていく。
    採用するメーカー名などについては、回答は控えさせていただく。標準化されたシステムを作ったメーカーを採用する場合も、グランドデザインをKDDIで用意し、メーカーで開発してもらう場合もあるだろう。
    NGN (Next Generation Network) やMMDは、オープンインターフェイスであるため、論理的には異なるサプライヤーが参加することが可能である。1社のメーカーにすべてお願いしなければならないということではない。
  • 「ウルトラ3G」でも他社網ともつないでいかなければならないと思うが、KDDIのように一社で固定系と移動系を提供していない会社、例えばNTTグループでも同様の仕組みを構築することができるのか。
    論理的に、技術的にはできる。現段階では、NGNやMMDをどの事業者が構築するのか、どのようにビジネスとして各社が分担するかについては、申しかねる。
  • 英国のBTでは、ブルーフォンなどOne Phoneサービスが具体化しているが、「ウルトラ3G」の端末イメージについて教えて欲しい。
    固定通信と移動通信を1つの端末で提供するOne Phoneについては、当然考えられるが、単純なOne Phoneならば、現状のネットワークでも可能である。端末をどうするかとネットワークをどうするかは同一の問題ではない。端末は端末で、開発を進めていく。
  • 「ウルトラ3G」を推進するための新たな組織を考えているのか。
    全社技術担当の役員が、全体をとりまとめていく。最終的には固定通信も移動通信もなくなるが、MMDに近い仕組みを現在の移動通信網が持っているため、移動通信の技術が先行していくことになり、新たな組織の考えはない。
  • 「ウルトラ3G」へは、どこから着手するのか。固定電話のマイラインは残るのか。
    「ウルトラ3G」構想全体の完成は先になると考えるが、部分的な着手と融合により進めていきたい。中継系のマイラインは固定電話網オールIP化の流れのなかで、取り込まれていく。KDDIとしては、今後も固定系で電話のみを希望されるお客さまが2,000万世帯は残ると想定している。このお客さまに対して、オールIP化のメリットを提供するとともに、いつまでもマイラインを残すのはNTT接続料の関係から収益性に影響があることもあり、「KDDIメタルプラス」に移行いただき、マイラインはある時期にはなくなると考える。
  • 「ウルトラ3G」により、法人向けの携帯電話はどのような活用が考えられるか。
    法人向けも大きく変わるだろう。今は法人向けには1XやWINの端末の使い方が中心となっているが、より高速のアップロードができることにより、ビデオをそのまま流すのも不可能ではない。例えば、放送用のクオリティなどは検討しなければいけないが、現在、テレビ局では中継車を利用しているライブ映像を、携帯電話の通信機能を使って中継することも可能になると考えている。
  • IEEE802.16eに対して、どのような取り組みをしているか。
    IEEE802.16eの議論にも、当社はプリンシパルメンバーとして積極的に関わっている。技術の問題ではなく、日本に導入する際の導入の仕方の問題と考えている。
  • Wi-Fiにはライブドアも参入し、またNTTドコモは無線LAN搭載携帯電話端末をすでに提供しているが、Wi-Fiへの展開はあるのか。
    現行のWi-Fiは共有バンドでの提供となるため、クオリティの保証について、お客さまにどう説明していくのか、という問題がある。KDDIの提供する「OFFICE WISE」では、無線LANを使わずauの電波をエリア内で使用する方法をとったため、KDDI自身がクオリティを保証することができた。時期などは未定だが、KDDIとしても無線LANを搭載した携帯電話端末をだしていく考えだが、その際は、お客さまにクオリティが保証できない旨ご理解していだいて使っていただくことになる。なお、屋外などの広域での無線LANについては、今の時点で積極的に出て行くつもりはない。

「EV-DO Rev.A」

  • 「EV-DO Rev.A」のサービスイメージとして、双方向リアルタイム通信とはどのようなものか。
    固定系サービスで、すでにCDNを構築しQoS (Quality of Service) を具備したサービスを実現しており、0AB~J番号による高品質IP電話や、「光プラスTV」の放送サービスを提供していることを、参考いただきたい。QoSを具備することはそのようなサービスが技術的に可能になることだが、実際に携帯電話サービスでIP電話を提供するかどうかについては、別の判断であり、決まっていない。
  • Rev.Aで提供される料金体系や端末はどのようなものになるのか。
    料金については、現在WINで提供されている「ダブル定額」などのフラットレートの考え方がデータ通信に適用されるだろう。ただし、データのアップリンク (上り) をサービスとしてどう使っていくかは、まだ決まっていない。
    端末については、Rev.A対応の端末を新しく出すことになるが、バックワードコンパチビリティが取られているため、サービス提供当初から既存のCDMAネットワークで利用することができる。なお、提供開始の時期などについては、具体的には決まっていない。
  • アップリンクが早くなることで、何が変わるのか。
    例えば現状のWIN (Rev.0) では、EZ「着うたフル (TM)」でもダウンリンク (下り) は大きな容量を送ることができるが、アップリンクはコンテンツやサービスのリクエストを送るという使い方である。Rev.Aでアップリンクが早くなることで、リアルタイムの通信が可能になる。例えば、現在、2メガピクセルや3メガピクセルといったカメラ付き携帯電話を提供しているが、添付できるファイル容量サイズの関係で、2メガピクセルのままではメールに添付できないものがあるが、今後は技術的に可能になる。

市場環境、そのほか

KDDI

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