沖縄初となる「トライブリッド基地局」の共同フィールドトライアルおよびトライブリッド基地局に関する新たな取り組みについて
~沖縄の気象環境下におけるトライブリッド基地局の効果および新架台の検証や、リチウムイオン電池およびアモルファス太陽電池を用いた検証を開始~

No. 2010-248

KDDI株式会社
沖縄セルラー電話株式会社

2010年8月27日

KDDIと沖縄セルラーは、太陽光発電と蓄電池の連携および深夜電力を活用するトライブリッド方式 (注1) 電力制御技術を、2010年8月下旬より、日本本土では得られない台風等の気象環境や緯度経度による日照時間の違いを検証するため、沖縄県のau携帯電話基地局に対して実験的に導入します。また、新設する各地域のトライブリッド基地局においても、リチウムイオン電池やアモルファス太陽電池の活用に関する検証を開始します。

KDDIはこれまで、トライブリッド基地局を、新潟県2局、栃木県1局、茨城県1局の4箇所に設置し、フィールドトライアルを実施しています。それぞれの基地局において、消費電力・CO2排出量で最大約30%、電力料金では最大約40% (注2) の削減を実現しています。
今回、KDDIと沖縄セルラーは共同で、沖縄県で初となるトライブリッド基地局を新設すると同時に、太陽光パネルの架台部分の環境負荷低減およびコスト削減を目的とした、2種類の太陽光架台の検証を実施します。1つは、屋外型無線機の架台と一体化することにより、基礎工事や架台の部材の少量化を図ります。もう1つは、再利用可能な耐候性樹脂を素材にした架台で、アンカー等による固定が必要なく、架台材料・架台重量の大幅な削減と、架台設置の工事期間の大幅な短縮が可能になるもので、日本フォームサービス社と3社共同で検証・評価を実施します。
それぞれの架台において、台風等による強風雨の影響や耐性等を検証するともに、保守運用面での課題を抽出し、本格的な運用に向けた検証を進めます。

また、KDDIは蓄電池の小型・軽量化や長寿命化、鉛金属削減による環境負荷の低減を図るため、三洋電機社製のリチウムイオン電池を用いた検証を、新設する埼玉県と愛媛県のトライブリッド基地局で実施します。また、高知県では、既存基地局設備の省電力化を図るため、アンテナ鋼管柱鉄塔に軽量、フレキシブルな三菱化学社製のアモルファス太陽電池を直接巻き付け、鉄塔への影響や、垂直敷設による発電効率の検証等を行います。

今後、電力制御技術や太陽光設備の設置技術を、通信局舎、データセンターや家庭での利用拡大が期待されている省エネシステム (スマートハウス) へ活用することを検討していきます。これからもKDDIは、グローバル企業として重要な責務である地球環境保護の推進に取り組むため、環境に配慮したさまざまな活動を継続的に実施していきます。

  • 注1) 各分野の産業技術において、3種類の技術を組み合わせることを称する造語。一般的に2種類の技術の組み合わせを「ハイブリッド」と呼び、3種類の技術の組み合わせを「トライブリッド」と呼ぶ。
  • 注2) 当社実験結果から算出。
  • ※ ニュースリリースに記載された情報は、発表日現在のものです。
    商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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