新開発の音声振動レシーバーを搭載したスマートフォンの試作について

No. 2011-263

2011年9月27日

KDDI株式会社

KDDIは京セラ株式会社と共同で、耳に接触させることで音を直接内耳に伝達できる「音声振動 素子 (仮称)」を開発し、これをレシーバー (受話口) として搭載したスマートフォンを試作しました。本試作機は、2011年10月4日から開催される「CEATEC JAPAN 2011」 (千葉・幕張メッセ) のKDDIブースにて「新聴覚スマートフォン」として参考出展されます。

通常の携帯電話から出力される音は、空気を伝って聞こえています。今回開発したレシーバーは振動することにより、耳内部で音に変換したり、直接鼓膜に音を伝えたり、ディスプレーパネルなどに作用して音を出すことができます。このように様々な方法で音が伝わることにより、外部環境の影響を受けにくくクリアな音を聞くことが出来ます。 本試作機は従来の骨伝導スピーカー搭載の携帯電話とは異なり、耳にあてるだけの自然な操作で聞くことができ、また、耳にあてる位置がずれても聞こえやすさが維持されます。

また、「音声振動素子 (仮称)」は0.6mm以下と薄型なので、携帯電話本体の小型化に寄与するほか、空気を介して音を伝える際に必要な「音穴」が不要になるので、携帯電話のレシーバー部位の防水性能や防塵性能の向上、パネル部品のコスト軽減などが期待されます。

本技術を用いることで、イヤホンやヘッドホンを装着して音楽を視聴している最中の着信でもイヤホン、ヘッドホンを外さずに通話ができたり、騒音の多い工事現場などで耳栓をしたまま通話ができたりするなど、様々なシーンで快適な「聞こえ」を実現できます。

KDDIは今後、本試作機をベースとした商品開発を進め、2012年度中の商用化を目指します。

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