位置情報ビッグデータを活用した観光動態調査レポートの提供開始について 〈別紙1〉

●1. 位置情報ビッグデータ利活用フロー概略

本取組みにおける位置情報データの利活用フローは、以下のとおりです。

図: 本取組みにおける位置情報データの利活用フロー

  1. KDDIは、位置情報データの利用ならびに位置情報データを個人が特定できない形式に加工した上で、第三者に提供することに同意を頂いたauスマートフォンユーザーの情報を取得します。
  2. KDDIは、コロプラに委託して、位置情報データを用いた特定地域の観光動態調査・分析および調査レポートの作成を行います。コロプラに委託するにあたっては、事前に、分析に必要な位置情報データのみを抽出し、誰の情報であるかわからない形式へ加工 (位置情報とユーザーの紐づけキーのハッシュ化、位置情報の時間的空間的メッシュ化など) を行います。
    なお、両社間の契約において、位置情報データの委託業務以外への利用および第三者への開示、ならびに、方法の如何を問わずauスマートフォンユーザーの特定を行わないよう、コロプラに義務付けています。
  3. 本レポートは、KDDIが提供元となり、KDDIおよびコロプラが定める事業者を通じて、地方自治体、観光協会などへ提供されます。

●2. 実証実験の成果について

  • 実施時期: 2013年7月18日~2013年9月30日
  • 実証実験協力自治体: 三重県伊勢市、埼玉県、徳島県
  • 成果内容:
    1. 大量データの分析により、発地や訪問した観光エリアなど、多様な切り口ごとに観光客の動きを把握可能であることを実証。
    2. 性別・年齢層別の分析により、ターゲットを絞った誘客施策など、具体的な施策への落とし込みに有効であることを実証。
    3. 観光施策の効果検証、さらには観光振興計画策定の指標として、活用できるとの見通しが得られた。

●3. レポート内容詳細

観光動態が把握できる7つの項目について、全体を俯瞰する分析や観光エリア別の分析を行います。

分析項目 分析内容 分析結果を活かした施策案
来訪者分析 発地地域別・都道府県別や性別・年齢層別に来訪者数を算出し、どこからどんな人がどれくらい来訪したかを分析 来訪者の多い発地地域や性別・年齢層にターゲットを絞った誘客施策の実施
旅程分析 日帰り・宿泊 (域内宿泊・域外宿泊) 別の来訪者数を算出し、どのような旅程で来訪したかを分析 日帰り、宿泊、域内宿泊のそれぞれの来訪者に対する施策の優先順位づけを実施
立寄り分析 市区町村ごとの立寄り者数を算出し、来訪者がどこに経由・滞在したかを分析 経由・滞在の多い市区町村における誘客施策や広域連携等の推進
宿泊地分析 市区町村ごとの宿泊人泊数を算出し、どこに宿泊したかを分析 どこに宿泊している来訪者をどの地域への宿泊を促せば、域内泊数が増加するかを特定
交通手段分析 主要流入交通手段 (幹線道路、鉄道、空港等) 別の来訪者数を算出して、どのような手段で来訪したかを分析 渋滞緩和や二次交通の充実などの交通環境整備や誘客施策検討に活用
流入出分析 観光エリア毎の来訪者の時間帯別流入出者数を算出して、いつどのくらいの人が観光エリア内に滞在したかを分析 流入時間を早めるための、または流出時間をのばすためのイベント開催などの具体的な施策の実施
周遊分析 性別・年齢層別の人気周遊ルートランキングを算出し、どんな人がどのように観光エリア間を周遊したかを分析 観光エリア間の人気周遊ルートを特定し、さらに周遊を促進しうる商品 (周遊きっぷなど) の開発

〈レポートの特徴〉

1. 属性 (性別、年齢層) 別の傾向分析が可能。

▼属性を分析したレポートのイメージ

図: 属性を分析したレポートのイメージ

2.「時間別流入出」、「周遊ルート」などの実態分析が可能。

▼「時間別流入出」を分析したレポートのイメージ

図: 「時間別流入出」を分析したレポートのイメージ

▼「周遊ルート」を分析したレポートのイメージ

図: 「周遊ルート」を分析したレポートのイメージ

3. 地図を利用した視覚的に分かり易いレポート

▼市区町村別宿泊人泊数を分析したレポートのイメージ

図: 市区町村別宿泊人泊数を分析したレポートのイメージ

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