最大6本必要だったアンテナを1本に一体化した
携帯・自動車電話基地局用
新型「偏波ダイバシティアンテナ」を開発
移動電話の日本移動通信株式会社(略称:IDO、社長:塚田 健雄)は、横浜国立
大学工学部 新井宏之助教授などと共同で、携帯・自動車電話の基地局用 新型「偏波
ダイバシティアンテナ」を開発し、実用化に成功いたしました。
従来、携帯・自動車電話の基地局には最大6本のアンテナが必要でした。本アンテナ
は偏波ダイバシティ技術の採用、特殊超小型アンテナ素子の開発などにより、従来のア
ンテナ1本と同程度の大きさで6本分のアンテナを1本に一体化し、小型・軽量化によ
るコストダウンを図るとともに、より優れた通話品質を確保します。
当社では、既に新井宏之助教授などと本アンテナに関する特許の出願を行い、第一号
機による運用を開始いたしました。今後、当社が新たに建設する基地局には、本アンテ
ナを標準仕様として導入して参ります。
1.主な特長
(1)最大6本のアンテナを1本に一体化して、大幅に小型・軽量化
・従来、携帯・自動車電話の基地局には最大6本のアンテナが必要でした。本アン
テナは、偏波ダイバシティ技術の採用、特殊超小型アンテナ素子の開発などによ
り、従来のアンテナ1本と同程度の大きさで6本分のアンテナを1本に一体化し
ました。
・これにより、アンテナの体積が6分の1以下、重量が5分の1以下に小型・軽量
化され、強度上の問題から従来のアンテナでは建物・鉄塔への取り付けが困難な
場合でも、より容易に基地局を設置することができるようになります。
(2)迅速な基地局展開、工事・取付費用などのコストダウンが可能に
アンテナが1本であることから基礎工事・設置作業が簡易化され、より迅速な基
地局の建設、エリアの展開が可能になるとともに、アンテナ本数に比例して増加
する材料費、工事・取付費用、建物の賃貸料などのコストダウンにつながります
。
(3)より優れた通話品質を確保
携帯電話との受信感度を高める偏波ダイバシティ効果が、小型ながらも従来のア
ンテナと同等以上に得られ、より優れた通話品質が確保されます。
2.構成
(1)従来のアンテナ
・従来の基地局には、携帯・自動車電話との受信感度を高めるため、一定距離の間
隔を置いた2本の長いアンテナを用いて、二つの異なる垂直偏波(垂直方向に振
動する電波)を受信し、いずれか強度の高い電波を選択する ”空間ダイバシティ
技術”が採用されてきました。
・例えば、デジタル携帯・自動車電話(PDC方式)の場合は通常、0度 120度、
240度の3方向からの垂直偏波を受信するするため、3m以上離した2本のアン
テナを3組、合計で6本使用して構成されます。
(2)今回開発した新型「偏波ダイバシティアンテナ」
・今回開発した新型アンテナには、 ”偏波ダイバシティ技術” を採用しています。
これは、垂直偏波と水平偏波(水平方向に振動する電波)との間に相関がないこ
とを利用し、二つの偏波を受信していずれか強度の高い電波を選択するもので、
より小型化しやすいという特長があります。
・当社では、横浜国立大学 新井宏之助教授などとともに、この偏波ダイバシティ
アンテナの設計にあたり、異なる方向や偏波間の電波干渉の厳しい条件をクリア
した特殊超小型アンテナ素子を新たに開発しました。
・この特殊超小型アンテナ素子を、高度な実装技術により垂直偏波用素子・水平偏
波用素子として1方向につき縦一列に配置。さらに、0度、 120度、 240度の3
方向に必要な3列を、従来のアンテナ1本と同程度の大きさの円形レドーム(直
径約23cm)に収容して一体化することに成功しました。
−以 上−
|