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【事例】専門性の高い女性事務職の働く環境を改善することで業務改革を実現

事例で見る 女性が活躍できる職場づくりが会社を成長させる 第3回【事例】専門性の高い女性事務職の働く環境を改善することで業務改革を実現

企業にとって女性が働きやすい環境をつくることは、結果として企業のこれまでの慣習や考え方を改めることにつながることも少なくありません。そこで今回は、ある電子部品の専門商社F社が行った女性事務職の環境改善が、企業の古い体質からの脱却を実現するきっかけとなった事例をご紹介します。

高い技術と専門性を持った女性社員が多いにもかかわらず管理職が一人もいない理由

企業の中では、売上を上げてくる営業担当に注目が集まりやすく、事務・総務・財務などそれ以外の部署がどれだけ会社に貢献していようと、軽く見られてしまうことがあります。営業担当は契約という目に見える数字で業績を表すことができます。しかし事務や総務、財務の業績は数字として表すのが難しいこともあり、稼ぐ営業担当が偉いという雰囲気を持った企業は少なくありません。

電子部品の専門商社F社も営業担当が強く、『事務方は営業の言うことを聞けばいい』という雰囲気が残っている企業でした。ただF社全体の風土というわけではなく、むしろ経営層はそうした雰囲気を良くは思っていませんでした。

F社には、専門性が高い商材を扱い、海外メーカーとの取引が多いという特徴があります。そのため営業職をサポートする事務部門でも、高い専門性を持っていないと務まりません。これまでの経緯で、営業担当は男性、営業をサポートする事務職には女性が多かったのですが、結婚や出産を契機に退職する女性も多く、事務の知識や経験の継承にも課題が残っていました。そこで、高い専門性を持った女性に少しでも長く働いてもらうことで事務職の価値を向上させ、営業一辺倒の弊害を払拭したいと考えていたのです。

もちろんそれは女性社員側の声でもありました。F社では従業員360名中、3分の1の120名が事務職の女性です。しかしそれだけ女性比率が多いにもかかわらず、女性管理職は一人もいませんでした。しかし退職した女性社員に話を聞いたところ、復職できればしたい、復職後にキャリアアップができるならぜひ復職したいという声もありました。経営層はこうした高い専門性を持った女性の希望を叶えることが、結果として企業の業務効率向上にもつながると見て、業務改善を行うことを決めたのです。

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女性事務職の業務改善のために行った施策とは?

女性の業務改善を行ううえで経営層がまず手をつけたのは、働く場所・時間にとらわれない環境をつくることでした。海外メーカーとのやりとりが多いF社は時差の関係で必ずしも9時~5時でオフィスに待機していなければいけない理由はありません。むしろ社内という場所に縛られることは、業務効率の面から見てマイナスになっている部分も少なからず存在していました。

そこで、育児中の女性はそれまでのスキルを生かして働いていけるよう、育児休暇・育児期間のテレワークといった社内制度を整備しました。これによって結婚・育児によって出社できなくなった女性も、自宅にいながら社内にいる社員と変わらない業務を実現したのです。さらに時短勤務制度も取り入れ、子どもを保育園に預けるようになった後も安心して働けるようにしました。

さまざまなステージを迎えた女性でも安心して働ける環境を整備したことは、育児休暇が終わった女性が自然と職場に戻れる環境を生み出しました。しかも改善はそれだけではありません。会社は人事制度も改めて、ベテランの教育貢献度も査定に加えるなど事務系の仕事の査定を見直すことにしたのです。その結果、キャリアアップを目指す女性も転職することなく同社に留まるようになり、その後、F社初の女性部長が2名誕生しました。

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女性が活躍できる環境を作るための人事制度も見直し

事務職の評価を改め、女性が長く働きやすい環境をつくり出したことで、これまでの営業一辺倒であった状況は大きく変わりました。もちろんこれは結果論ではなく、経営層は高い技術と経験を持つ事務職を増やすことで、これまでの『営業職至上主義』という体質を一掃させることも視野に入れた改善でした。そしてその目論見とおり、女性が働きやすい環境改善と事務職の価値向上をすることで、古い体質の一掃を同時に成し遂げたのです。さらに今後は、女性の営業担当でも、希望すれば育児期間は体力的に負荷が軽い事務職に回るなど、より柔軟な人事制度を導入することを検討しています。
F社のようにただ女性が活躍できる環境をつくるのではなく、それを通して会社の体質改善・業務効率向上などを実現する企業は少なくありません。多様な働き方を実現するためのツールはもちろん、社内の制度改革も積極的に進めなければなりません。F社の場合、経営陣が主導して社内制度に改革まで実行したことが、成功の大きな要因だったと言えるでしょう。

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従業員規模100名以上の中堅企業で女性が働きやすい職場環境にするためのポイントや事例をご紹介します。

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