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稟議や承認申請というワークフローの業務負担の軽減・スピードアップに効果があるワークフローのクラウド化。しかし、やみくもにクラウド化すればいいというものでもありません。前よりも使いにくくなった、ミスが増えた、思ったような効果が出なかったということもあり得るのです。そこで今回は、ワークフローをクラウド化するポイントについて解説します。
ワークフローのクラウド化を進める場合、最初に行うべきことは、現状の確認です。今、社内でどのようなワークフローが行われているのか。そして、それぞれがどのような課題を持っているのか。それを確認し、改善するポイントを整理しなければなりません。
大きなポイントは三つあります。まず『帳票の確認』、続いて『現在の承認フローのパターンの確認』、最後が『運用・管理体制』です。
最初の『帳票の確認』ですが、今どのような稟議のフォーマットが使われているかを把握することです。稟議だけではなく、社内で他にどのような確認申請のフローが存在し、どんな書類=帳票が使われているかを調べなければなりません。例えば、社内でほとんど同じフォーマットの帳票が使われている場合、ワークフローの種類によっては帳票の内容を変えたほうがよいかもしれません。備品購入の申請フローと休暇申請のフロー、社内システムのアカウントの権限変更のフローなど、目的が違う申請ですから、書類も違って当たり前です。例えば、休暇申請でも、有給取得の申請と慶弔休暇の申請が全く同じ帳票だと間違いが起こる原因になりかねません。
同様に、それぞれの承認フローがどのようなパターンになっているかを把握しましょう。長い間承認申請フローを見直していないと、無駄なプロセスが残っていることもあるようです。
最後に『管理・運用体制』ですが、せっかくワークフローをクラウド化し、効率化しても、運用が適切でなければその効果は期待できません。確認が滞っていたらアラートを出して確認を促す、運用しながら改善点を見つけてよりよいワークフローにしていくための運用体制が必要になります。紙でのワークフローは、この『管理・運用』が困難だったので、クラウド化でワークフロー全体を把握できるようになることは大きなメリットです。
専用のワークフローシステムを導入する場合は、既存の帳票を取り込めるか、どの程度カスタマイズできるかをチェックしなければなりません。既存のクラウド型グループウエアでも、作成した帳票をアップして、共有のフォルダなどで管理することも可能です。その場合でも、既存の帳票を活用できるかどうか確認しておきましょう。
申請書類や手続きが多いために仕事が進まない…。
こういった企業の課題に対して、5つの事例とともに改善ポイントをご説明いたします。