その人らしい働き方を、
セキュリティで支えたい。

ワークスタイルの
多様化支援

技術統括本部 情報システム本部
スマートオフィスシステム部

後藤 彰太

大学で情報工学を専攻し、身近な存在でありながらも、社会的な影響力を持つ通信会社での仕事を希望してKDDIへ入社。入社から一貫して社内情報システムの設計・開発・運用を担当している。

いつでもどこでも、
安全に働ける環境をつくるために

KDDI社員の働き方に大きく関わるのが、私の部署で運用する社内情報システムです。社内ネットワークやPCなどを設計・開発し、それらを日々問題なく利用できるよう、保守や管理、障害対応も行います。なかでも、今力を入れているのが「セキュアPC」の導入です。

これまで会社から支給していたPCは、セキュリティの都合上、デスクにワイヤーロックされて外に持ち出せないものや、社外で使用する場合は社内ネットワークを介さなければ作業できないものがほとんどでした。しかし、2020年から新型コロナウイルス感染防止のため、全国的にテレワークが推奨され、弊社でも在宅ワークへ切り替える方針に。その際課題となったのが、PCのセキュリティでした。

今回導入したセキュアPCは、端末の中も暗号化されているため、会社以外でも安全なICT環境を構築でき、働く場所を選びません。こうして働き方の選択肢を広げることは、SDGsの「働きがいも経済成長も」とも深く関係しています。

コロナ禍、急ピッチで進んだプロジェクト

セキュアPC導入の構想自体は新型コロナウイルス流行以前からあり、技術的には実現できるものの、急務ではないためなかなか進まない状況にありました。今思い返すと、様々なICTが発達しているなか、「働くときは会社の中で」というのは時代の流れに即していなかったなと思います。それがコロナ禍で急速に進み、2020年度下期からセキュアPCの全社一斉配布が決まりました。

これまで社外で端末を使う場合は、VPNを使って会社のネットワークにリモートログインすることがスタンダードでしたが、大勢の社員が一気にアクセスするとネットワークが混み合いますし、セキュリティの観点からも推奨できません。セキュアPCを使えばインターネット経由で業務を行えるようになるため、端末一つあるだけで、会社で仕事をするのと変わらないセキュリティ環境をつくることができるのです。

私自身もコロナ禍でテレワークをするようになり、ウェブ会議も増えましたが、それができるのは安全なICT環境が整っているからこそ。操作性も以前と比べて格段によくなり、働き方が底上げされたと感じています。

まだまだ続く、
働き方のアップデート

セキュアPCの全社一斉配布で生じたのは、日々の細かな改善対応です。本来は段階的に導入しながら問題点を洗い出し、改善・検証してから導入範囲を広げていく方針でしたが、急遽トライアル段階での配布に転換。そのため、システムエラーが発生したり、「この機能は使えないんですか?」という声が各所からあがったりして、都度対応しながら進めていくことになりました。こうした対応に追われる日々ではありますが、「便利になった」「働きやすくなった」といった声を聞くと、コロナ禍での働き方改革に貢献できたことを実感します。

また、今回セキュアPCの導入に携わったことで、リモートでのコミュニケーションツールをはじめ、様々な最新の技術動向にも興味を持つようになりました。なかでも注目しているのが、スポーツ観戦の際に視点を自由に変えることができ、自宅でもスタジアムにいるような臨場感を味わえるリモート観戦技術。通常のテレビ観戦と比較して、よりスポーツに熱中することができます。

こうした最新技術は、スポーツやエンタメ分野で積極的に取り入れられていますが、ゆくゆくはビジネスの場にもつながるかもしれません。今後は、国内外問わず、様々なICTの発展にアンテナを張り、自分の仕事を通して、より働きやすい環境の構築を目指したいと思います。

働き方を変え、人生を変えてゆく

社内のICT環境がより良いものとなり、一人ひとりが働き方を自由に選択できるようになることは、健康や生きがいづくりにもつながります。1日のうち働く時間の比率は大きく、どのように働くかは、その人の生活や人生にも大きく関わってきます。自分にとってより良い働き方を選択していくことは、人生をより豊かにすることでもあるのです。

私自身は、テレワークによって通勤時間が減り、その分好きなことをする時間を増やせるようになりました。今まで行くことができなかったスポーツジムへ行ってみたり、新しい趣味を見つけようとしてみたり、楽しみを模索できる心の余裕も生まれたと思います。

業務効率化の先に社員それぞれの豊かな人生を描いてもらうこと。それが、日々チャレンジしていることなのだと感じます。これからもKDDI社員一人ひとりが豊かに働くことができるよう、ICTの力で支えていきたいと思っています。

  • 所属・内容等は取材当時のものです。