| ブラジル最大の携帯電話事業者であるTelesp Celular Participacoes S.A.(以下TCP)は、1月13日に、KDDI、ITX、Ineparが保有するGlobal TelecomS.A.(以下GTEL)の持ち株会社の議決権株49%、優先株100%を取得するための株式売買契約に合意しました。
同日TCPは、KDDI、ITX、Ineparが所有する残り51%の持ち株会社株式を将来取得する売買約束契約にも調印しました。
本契約による株式の売買は、当事者間の契約上の条件が整い、ブラジル通信監督庁ANATELにより、本売買に対する規制が解除された時点で完了します。さらに、当事者は、サンパウロ州における携帯電話事業者としての経験に鑑み、TCPがGTELの技術的運用者となることを承認するようANATELに要請する予定です。
KDDI、ITX、Ineparが保有するGTEL株式の取得に関し、提示された価格は、企業総価値1,210百万ドル(GTELの推定負債額を含む)に基づくものです。TCPは、買収資金を現金及び借入金によって賄います。
GTELは、TCPの営業地域であるサンパウロ州に隣接し、人口1500万人を有するパラナ州及びサンタカタリナ州におけるBバンドによる携帯電話事業者です。パラナ州及びサンタカタリナ州は、ブラジルで最も富裕な州であり、携帯電話の普及率も13%と低いため、特に魅力的な市場です。
GTELは現在約46.3万の加入者にサービスを提供していますが、そのうち76%は契約加入者であり、24%は昨年5月に提供開始したプリペイドサービスの加入者です。GTELは営業開始から2年後にあたる2000年末までに、既にシェアが約25%に達したと推定しています。特に直近の四半期には、加入者数が45%純増しました。
GTELは、営業地域内に17の直営店を含む511店舗を保有し、強固な販売ネットワークを確立しています。また、GTELは、プリペイドカード販売のため、ブラジルの主要銀行であるBradesco、Banco do Brasil等と協力関係を構築しています。
GTELは最新のCDMAネットワークを運営し、営業地域の90以上の市町村都市における都市人口の約70%をカバーしています。今後2年間のネットワーク設備投資は、通信エリア、通信容量を急速に拡充しデータ伝送能力を向上するため、500百万レアル(255百万米ドル)を計画しています。GTELのネットワークはTCPのCDMAネットワークと互換性を確保しています。
TCPは、GTELの実証済みのマーケティング力や商品開発力に投資し、特に共通のCDMA技術や共同運営するサポートシステムに起因する2社のシナジーの大きな潜在力を有効利用することで、GTELの経営に大きな企業価値を加えることが可能だと確信しています。TCPは、自社の優れた技術とGTELの経営の成長性を結びつけることで、GTELが2001年末までに加入者数をおよそ倍増することが可能だと考えています。
本売買契約は、ブラジルの携帯電話市場におけるTCPのリーダーシップを著しく強化します。今回の買収により、TCPは、いずれも将来性のある人口約51百万の地域において、4.7百万の加入者を獲得することになります。
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