| KDDI株式会社 株式会社KDDI研究所 |
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| 2002.9.18 | |
| 5GHz帯ブロードバンド伝搬・通信実験のデモンストレーションについて | |
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KDDI株式会社と株式会社KDDI研究所(本社:埼玉県上福岡市、所長:浅見徹)は、4.9〜5.0 GHzを用いるブロードバンド伝搬・通信実験システムの実験局免許を国内で初めて取得し、2002年7月30日より5 GHz帯高速無線アクセスの実用化を目指した屋外実験を福島県いわき市において開始しました。本件につきまして、実験の模様を披露すべく、本日9月18日にデモンストレーションを実施いたしましたので、お知らせいたします。
実験では、50〜80 MHzの広帯域を用いた高速無線システムを対象として、各種無線環境の伝搬特性データの取得を進めております。5 GHz帯高速無線システムは、駅、空港など人が多く集まる場所における公衆無線LANサービス以外にも、屋内・屋外を問わず、様々な場所で高速な情報通信サービスを提供することができます。また、4.4〜4.9 GHz帯は、将来的に新世代移動通信システムへの周波数割当が予想されるため、ストリートセルや広域エリアにおいて広帯域移動通信サービスが提供される可能性があります。KDDIグループでは、このような5 GHz帯の有望性・将来性に鑑み、伝搬・通信実験で取得したデータを元に、伝搬特性解析、無線方式検討等を進める予定としております。 本日のデモンストレーションでは、伝搬路上で発生する多重反射波(マルチパス)の到来遅延時間を高精度に測定する遅延プロファイラを用いた屋外実験、KDDI研究所が開発した4.9 GHz帯高速無線アクセス装置(名称:RBBR49: Reconfigurable BroadBand Radio in 4.9 GHz band)によるHDTV(High Definition Television)伝送の紹介をいたしました。マルチパスは、都市内で特に問題となりやすく、建造物や大地からの反射波により発生し、通信品質に大きく影響することから、新しい無線方式の開発にはその統計的性質を把握する必要があります。RBBR49は、OFDM変調方式(注1)を実装し、20 MHz帯域で36 Mbit/sの情報を伝送する無線アクセス装置です。RBBR49に、無線区間のパケット誤りを再送制御によって100%補償するVAST-hd(注2)を組み合わせることにより、高信頼・高効率なHDTV伝送を実現しています。
今後は、ブロードバンド伝搬・通信実験により取得した各種通信環境下における伝搬データの解析を行い、5GHz帯無線環境のモデル化を今年度中に完了する予定です。また、本解析結果を元に5GHz帯高速無線アクセス、広帯域移動通信システムのシステム構築・運用技術の検討に着手すると共に、実用化に向けた技術的要件の明確化を図っていく予定です。
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