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KDDI: ユビキタス・ソリューション・カンパニー

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ニュースリリース
2007年
モバイルWiMAX用高効率増幅器の開発について

KDDI株式会社
富士通株式会社
株式会社富士通研究所

2007年3月2日

KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長兼会長: 小野寺正 以下、KDDI)、富士通株式会社 (本社: 東京都港区 代表取締役社長: 黒川博昭 以下、富士通) 及び株式会社富士通研究所 (本社: 神奈川県川崎市 代表取締役社長: 村野和雄 以下、富士通研究所) は、2006年5月より、次世代のワイヤレスブロードバンドシステムであるモバイルWiMAXシステム (IEEE 802.16e-2005) に適用可能な高効率増幅器について共同で開発に取り組んで参りましたが、このほど、世界最高レベルの電力効率をもつモバイルWiMAX用増幅器の開発に成功しました。

●1. 開発の背景及び実績
KDDIは、モバイルWiMAXシステムの導入に向けて設備費・運用費削減を図るべく、基地局の小型化及び低消費電力化の検討を進めて参りました。特に増幅器は、基地局装置の性能を左右するものであり、高効率化により小型化 (省スペース化) 、軽量化、低消費電力化、静音化及び高信頼化 (メンテナンスフリー化) を図ることができるとともに、電力設備や空調設備等の付帯設備類についても小型化、低コスト化が実現できます。
富士通は、富士通研究所で開発・改良した窒化ガリウムHEMTデバイスを適用し、高効率増幅回路の最適化設計及び3Gシステムで実績のあるデジタルプリディストーション技術の改良をおこなうことにより、出力電力25W、動作周波数2.5GHz帯で従来比 (注1) 2倍にあたる約30% (注2) の電力効率の送信増幅器を試作開発し、実用化の目処を付けることができました。

●2. 期待される導入効果及び今後の取り組み
本増幅器技術の導入により、屋外基地局装置のサイズ・消費電力を従来と比較し約半減させることが期待でき、設置スペースの大幅削減、バックアップ用バッテリーの小型化が実現されるなど、携帯通信事業者がモバイルWiMAXを商用開始するにあたっての基地局建設コストの削減に大きく貢献できます。
また、富士通はモバイルWiMAXを含む移動通信用基地局装置での実用化を進め、2007年からシステムに組み込むと同時にパワーアンプ単体ビジネスにも取り組みます。

注1)  現行3Gシステムにおける増幅器との比較において
注2)  OFDM-16QAM信号における効率

〈参考〉
窒化ガリウムHEMT
窒化ガリウム (GaN) 半導体は、シリコン (Si) やガリウム砒素 (GaAs) などの従来の半導体材料に比べ電界による破壊に強いという特長があり、HEMT構造で使用した場合に高い電圧で高速動作が可能となる。

HEMT (高電子移動度トランジスタ: High Electron Mobility Transistor)
2つの異なる化合物半導体の接合部にある電子が通常の半導体内に比べて高速で移動することを利用した電界効果トランジスタ。1980年に富士通が世界に先駆けて開発したトランジスタ構造。

デジタルプリディストーション技術
増幅器で発生する歪成分の逆特性をもつ信号を増幅器の入力信号にあらかじめ加えておくことで歪補償を行う技術。

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