[別紙]


1.国際情報提供サービスに関するトラブルの現状
国際情報提供サービスは、国際電話を利用した音声による情報提供サービス(*1)や、インターネットによる画像情報提供サービス(*2)で、サービスの利用過程において、利用者が気づかないうちに国際電話につながり、利用した覚えのない国際電話料金を請求されるというトラブルが起きています。
(*1) 国際電話を利用した音声による情報提供サービスに関するトラブル
多くは音声応答装置に吹き込まれている日本語の情報番組で、情報自体は無料ですが、情報聴取を国際電話経由で可能としています。アダルト系雑誌等における当該番組の周知において、アクセス手段が国際電話であるにもかかわらず例えば、(0012-48-xxxx)のような表記がなされているため、利用者は国際電話とは知らずに利用し、トラブルとなるケースが殆どです。
(*2) インターネットによる画像情報提供サービスに関するトラブル
通常、ダイヤルアップによるインターネット接続は、自宅から最寄りのアクセスポイント(概ね市内)を経由して行いますが、アダルト系サイト等に掲載されている画像情報等をダウンロードする際に 「アクセス番号を国際電話番号に書き換えるプログラム(以下、不正プログラム)」を取込むことにより、以降のインターネット接続の度に国際電話料金が発生しトラブルとなっています。
特に、近年のインターネット普及に伴い、インターネットによる国際情報提供サービスのトラブルは98年頃から顕在化し、お客様からのお問い合せ等が急増してきましたが、種々の対策を講じたことにより、99年末頃より収束に向かいました。
しかしながら、最近になり、従来は主にアダルト系サイトに限定されていたものが、利用者には認識できない形で一般サイトにも拡大されるなど、情報提供の仕組みが悪質且つ巧妙になってきていることから、昨年末よりお客様からのお問い合せ件数が再度増加傾向にあります。
<国際情報提供サービスに関する主な動向>
例えば、占いの情報やアイドルの情報をクリックしただけで、不正プログラムを取り込んでしまうなど、アダルトサイトのみならず、一般のサイトへもトラブルが急速に拡大しています。
従来の不正プログラムは、起動させた場合にのみ、当該情報提供サービスに接続され国際電話料金が発生するものでしたが、不正プログラムを取り込んだ以降、全てのインターネット利用においてアクセス番号が国際電話番号に書き換えられる極めて悪質なケースが発生しています。
不正プログラムを検知して、一旦削除してもすぐに再生してしまうプログラムが増加しています。
一般のホームページ等を開いた時点で接続先を変更してしまうケースが増加しています。
常時接続のADSLやCATVは技術的には国際電話に接続されることはありませんが、内蔵モデムやFAXモデムに電話回線を接続している場合は、当該電話回線から接続されてしまうケースが報告されています。


2.KDDIの対策
本件については、本年3月、総務省より国際電気通信事業者(5社)、(社)テレコムサービス協会及び日本インターネットプロバイダー協会に対して対策要請がありましたが、要請のあった全ての対策も含め、KDDIは従来より以下のような様々な対策を講じてきました。

主な対応策 概要
音声ガイダンスの挿入 「国際電話を利用した覚えがない」とのお問い合わせの多い国際電話番号に対して、国際電話である旨を知らせる音声ガイダンスを挿入しています。
国際電話番号・ダイヤルQ2
検知ソフトの無料提供
国際電話番号・ダイヤルQ2への発信を検知した場合に警告を発するソフト「ダイヤルアップチェッカー」をKDDIホームページ上で無料提供する他、DIONのCD-ROMにも搭載しています。
突発的な国際電話利用
ユーザーへの注意喚起
特定対地における国際電話の利用額が一定額を超えた時点で、電話による「国際電話利用状況のお知らせ」を行う他、臨時に請求書を発行してお知らせしています。
専用問い合わせ窓口の設置 国際情報提供サービス専用のお客様問合せ窓口を設置しています。
国際電話の不取扱い 「国際電話不取扱受付センター」において国際電話サービスそのものを利用休止にする手続きを承っています。
適正な広告表現の要請 広告等に掲載する情報提供サービスの電話番号について、番号の区切りを正しくすること、国際電話である旨など明記すること、およその料金水準を明記することを広告取扱い会社に要請しています。
書面による注意喚起 利用者に対して、請求書同封物やリーフレットにより、国際情報提供サービスに対する注意を喚起しています。
関係団体等との連携 各地の消費者センター等への情報提供を行うとともに、注意喚起等を要請しています。
外国側通信事業者への
接続料値下げ交渉
国際情報提供サービスの収益源と考えられている国際電話の接続料について、対象対地の外国通信事業者に対して値下げ交渉を継続しています。


3.お客様の予防策
KDDIは、これまで当社独自に講じてきた対策を継続するとともに、国際通信事業者や関連団体との連携を強化し、悪質且つ巧妙化する国際情報提供サービスに関するトラブルへの対策を一層積極的に進めていきますが、お客様側でご対応いただける措置としては、以下のような対策があります。
(1) 国際電話番号・ダイヤルQ2検知ソフト「ダイヤルアップチェッカー」をインストールする。
本ソフトは、国際電話番号、あるいはダイヤルQ2に対して発信が行なわれる時に「警告」を発する機能があります。
<入手先> http://www.kddi.com/topics/atx/image.html
(2) 不用意に動画像・データをダウンロードしない。
不用意に動画像データをダウンロードしないこと、ダウンロードする際には細かい注意書きまでしっかり読むことで、不正プログラムの取込みを相当防ぐことができます。
(3) 覚えのないアイコン、プログラムがパソコン上に取込まれた場合には直ちに削除する。
(4) モデムの音量を絞り込まない。
画像型の国際情報提供サービスの番号には、概ね国際電話である旨をお知らせする音声ガイダンスを挿入していますので、ガイダンスが聞き取れるようモデムの音量を絞り込まないようにして下さい。
(5) )常時接続のADSLやCATV経由でインターネットをご利用の際も、パソコンに電話回線が接続されている場合は注意が必要。
当該電話回線から不正にインターネット接続される恐れがありますので、内蔵モデムから電話回線を外したり、FAXモデムは利用する時だけ電話回線をつなぐ等の対応が必要です。
(6) )国際電話を利用休止にする。
国際電気通信事業者5社が共同で運営している「国際電話不取扱受付センター」において、国際電話の利用休止の手続きをとることができます。国際電話の発信・着信とも止めることも、発信のみ止めることも可能です。
<国際電話の利用休止に関するお問い合せ>
TEL:0057(24時間受付・無料)

【国際情報提供サービスに関するお問い合せ】
TEL 0077-7181 (9時〜21時受付・無料)


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