[別紙]

今後のブロードバンド展望

政府のe-Japan戦略においては、2005年までに3000万世帯で高速インターネットアクセス、1000万世帯で超高速インターネットアクセス※1を実現することが目標とされています。ブロードバンド上では、超高速インターネットだけではなく、高画質な動画像や高度な表現を可能とするアプリケーションサービスなどが広く普及していることが想定されます。高速・低廉な通信インフラが提供されることにより、通信サービスのみならず従来型産業構造で提供された多くのサービスが、ブロードバンドアクセスをベースとした新しい産業構造の上に再構築されていくものと考えております。


KDDIのブロードバンド事業展開

KDDIはこれまで、ブロードバンドDIONにおけるADSLコース、光ファイバーコースの提供、ストリーミング※2サービスの提供などにより、通信サービスのブロードバンド化を積極的に進める他、ブロードバンド向けwebサイト(http://bb.dion.ne.jp/)やライブ放送など、動画を用いた表現豊かなコンテンツの提供を行い、インターネットカフェ「SHIBUYA@FUTURE」(渋谷)への展開などにより、お客様が気軽にブロードバンド環境に接することができる場所を提供してきました。
今後は、FTTHをベースとして、携帯電話との連携、ITS※3の活用などKDDIグループの総力をあげ、コンテンツプロバイダやビジネスパートナに対し最適なコンテンツ流通環境を提供するとともに、お客様に対し、低廉な料金で充実したブロードバンドサービスを提供していきます。
主な特徴は、以下のとおりです。
1.フルサービスの提供
従来の加入電話の代替となり得る本格的なIP電話、超高速インターネット環境の提供に加え、各業界企業との連携により、次のサービス展開を図ります。
(1) 映画会社などとの連携によるDVD以上の画質で実現する映像サービス
(2)高画質でかつ双方向性を生かした映像コミュニケーションサービス
(3)教育業界などとの連携による教育サービス
(4)動画像を組み合わせた音楽やカラオケサービス
(5)行政、福祉、地域情報、生活支援などの生活Naviサービス
(6) セキュリティサービス
2.モバイルとのサービス連携
モバイルのブロードバンド化にあわせて、コンテンツ、プラットフォームの共用を図り、アプリケーションの連動を行うことにより、場所や端末にとらわれない利便性の高いサービスを提供します。
3.情報家電※4を利用したサービス提供
HGW(Home GateWay)※5を配備した家庭内ネットワークを構築し、将来のIPv6※6の本格普及を見据え、情報家電を通じて生活に密着したサービスを提供します。
4.nonPCユーザ※7への対応
STB(Set Top Box)※8を利用して、フルサービスを一般のテレビでもご利用いただけます。その際、ユーザインタフェースや操作性などを十分考慮し、誰でも分かりやすい画面表示や簡単なリモコン操作によるサービスの利用を実現します。
これらのサービスを提供するため、通信事業者として培ってきた高速バックボーンや顧客管理・請求機能を活用するとともに、セキュアでQoS※9が可能なIPバックボーンの構築、認証課金・広告配信・著作権管理保護などのシステム構築を行います。あわせて、VOD※10などの基本アプリケーションの構築、映像を利用した新しいアプリケーションの開発、STBなどの新たな端末の提供、ユーザ利便性の高いポータルサイト※11の構築も行い、それらを統合した事業展開を進め、ユーザとコンテンツ提供者の接点となる場を提供していきます。


トライアルの実施

FTTHによるブロードバンド事業の本格展開に先立ち、商用に向けたサービス・技術の検証およびビジネスモデルの確立を図るため、トライアルを実施します。本トライアルは、前項の1、2、4及び3の一部を実施するもので、FTTHとモバイルとのサービス連携、情報家電を利用したサービス提供は、今回のトライアルが日本初となります。また、トライアルにあたっては、幅広い業種の企業と協力して進めていきます。
1.実施時期
2002年3月〜2002年8月(6ヶ月間)
2.実施エリアと募集モニター数
東京エリア(文京区の一部及び新宿区の一部):300世帯程度
*東京ケーブルネットワーク株式会社とFTTH共同トライアル
東海エリア(豊田市の一部):200世帯程度
* ひまわりネットワーク株式会社とFTTH共同トライアル
合計:500世帯程度
3.回線速度
最大100Mbps
4.提供料金
無料(但し、トライアルモニタに対してはアンケート等のご協力をお願いします。)
5.提供機器
HGW(HomeGateWay)、STB、RGW(ResidentialGateWay)※12、電話機、カメラ・マイク、情報家電等の提供を予定します(一部有償を検討)。
6.提供サービスメニュー(予定)
サービス 概要
IP電話 一般電話と同等レベルの品質で発着信が可能なVoIP※13による電話サービスの提供
インターネットサービス 最大100Mbpsの超高速インターネット接続環境の提供
ビデオストリーム ビデオオンデマンドを中心に高画質映像の提供
ビデオコンタクト ビデオチャットなど、高画質双方向サービスの提供
au連携サービス auとの連携によるポータル、コンテンツの共有
生活Naviサービス 地域情報、生活支援サービスなどの生活に密着した情報を提供。提供媒体に情報家電も活用。
音楽サービス 音楽配信、ミュージックビデオ、カラオケなどの音楽サービスの提供
セキュリティサービス ホームセキュリティを提供
7.トライアル参加予定企業
以下の企業(16社)のトライアル参加を予定していますが、今後、更にコンテンツプロバイダ様をはじめ幅広い業界からご参加いただく予定です。
株式会社アルク、株式会社ウシオユーテック、株式会社カプコン、京セラコミュニケーションシステム株式会社、>株式会社ケンテイ・ドット・コム、株式会社タイトー、独立行政法人通信総合研究所、東京ケーブルネットワーク株式会社、株式会社東芝、株式会社ナムコ、日本アイ・ビー・エム株式会社、日本電気株式会社、株式会社日立製作所、ひまわりネットワーク株式会社、株式会社ファンダンゴ、吉本興業株式会社
(五十音順:平成13年7月19日現在)
8.ブロードバンドショールームの開設
本トライアルに先立ち、FTTHによるブロードバンド事業に関して、幅広い業界の企業の皆様からご意見をいただくため、2001年12月を目処に、KDDI新宿ビル内にFTTHトライアルの実験環境を模したブロードバンドショールームを開設します。



参考資料
ブロードバンドサービスの事業展開イメージ
サービスイメージ
サービスネットワーク構成


本件に関する企業様からのお問合せ先 ftthtrial@kddi.com


戻る