環境保全活動

KDDIのアプローチ

KDDIグループは、従業員自らが課題解決のためにできることを実践するため、社会貢献方針を策定し、良き企業市民として、社会の要請と信頼に応え、国内外において自社の技術や人財を活かした社会貢献活動を推進しています。

特に自然環境に大きな恩恵を受けているKDDIグループとして、環境課題に対する活動を推進することが重要だと考えております。かけがえのない地球を次の世代につないでいくために、KDDIグループの社員は、地域の皆様、行政、大学、NGO・NPOなど多様なステークホルダーの皆様と協力して地球環境を保全する様々な活動に取り組んでいます。
KDDIは、環境保全計画「KDDI GREEN PLAN 2030」を推進しており、地球環境保護を推進することがグローバル企業としての重要な責務であると捉え、豊かな地球を未来につなぐ取り組みを続けていきます。脱炭素社会の実現、生物多様性の保全、循環型社会の形成に向けた取り組みを会社全体で一体的に推進しています。

KDDI GREEN PLAN 2030
取り組み 概要

環境保全活動の状況

KDDIグループでは、地域の特性に応じた環境保全を促進するため、従業員とその家族などがボランティア参加する環境保全活動を実施しています。全国の拠点が主体となり、自治体・NPOなど、各地域のステークホルダーと連携しながら、地域の環境保全に積極的に取り組んでいます。
2023年度は、本社、各地域の総支社において、保全活動を87回開催し、合計約3,446人の従業員が参加しました。

これまでの取り組み

[1] 森林保全活動

KDDIグループでは、森林整備活動を地域社会と共に、継続的に実施してきました。この活動は、植樹や間伐、散策道の整備といった活動を通じ、生態系の保全に貢献するとともに、KDDIグループ社員やその家族が、地域の方々との交流を深めながら、自然環境について考えるきっかけを提供することを目的にしています。2023年度は日本全国で11回、327人の社員やその家族が活動に参加しました。

<かじか村森林保全(宮城県)>

<竹の伐採作業の様子>
<参加者の集合写真>

<無線山・KDDIの森環境保全(埼玉県)>

<竹林の間伐の様子>
<昆虫を育む「虫のホテル」>

<高尾山森林保全(東京都)>

<植樹作業の様子>
<参加者の集合写真>

森林保全活動の例

[2] 生態系保全の取り組み・低農薬農業への貢献

KDDIグループでは、生物多様性の保全につながる活動を社会貢献活動を通しても推進しています。
例えば、関西総支社では、「コウノトリの野生復帰」に取り組む豊岡市と連携し、生物多様性保全の取り組みの一環として2017年10月から「コウノトリ生息地保全活動」を行っています。
コウノトリは、一度は日本の空から絶滅したものの、絶滅前から取り組み始めた人工飼育や生息地の保全・再生によって、369羽にまで増えました(2024年1月31日現在)。コウノトリ生息地保全活動は、コウノトリがこれからも豊岡市で暮らせるように餌となるカエル、ドジョウ、小魚などが生息する湿地を保全するものです。
2023年度の7回目となる活動には、KDDIグループの社員とその家族51人が参加しました。

<コウノトリ生息地保全(兵庫県)>

<加陽水辺公園での外来種駆除>
<コウノトリ文化会館前での集合写真>

また、KDDIグループでは、農薬を不使用又は使用量を最小限にすることで、生態系に配慮した農業を行うNPOなどの活動に参加しています。
鎌倉広町緑地にてNPO法人鎌倉広町の森市民の会が主催する田植えと稲刈りボランティア活動に2018年度から継続して取り組み、里山復元活動を通じた生態系の保全活動を支援しています。2022年からは6月の田植えと10月の稲刈りにウクライナから横浜市に避難された方を継続してご招待し、国境を超えた海外の皆様との交流も活発に行っています。

<鎌倉市農業支援(神奈川県)>

<田植えの様子>
<稲刈り参加者の集合写真>

そのほか、東北総支社では、グループ会社アルティウスリンクと協力して宮城県幸満つる(さちみつる)野蒜農園での農業支援のほか、一苺一笑様と協力して宮城県亘理町・山元町での農業支援ボランティア活動にも参加しており、環境に優しい農業への支援を行っています。いずれも東日本大震災の復興支援活動です。
中部総支社では、愛知県名古屋市熱田区で開催された「宮の渡し地区環境保全ボランティア活動」に参加しました。「NPO法人堀川まちネット」代表から、公園周辺に群生する葦(ヨシ)の整備の大切さについて説明を受けた後、河川敷に群生する葦の整備や美化活動を行いました。

<宮の渡し地区葦(ヨシ)の保全活動(愛知県)>

<葦の整備活動>

KDDIグループでは、子どもたちが昆虫や植物の生態や特徴などを学び、環境保全や生物多様性について理解を深めてもらうことを目的に2018年4月から子ども向け環境教育「KDDI草木と森のいきもの図鑑」作成教室を実施しております。
2023年度の活動では、いきもの図鑑の作成の際に、株式会社バイオームが提供するスマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」を活用し、最新の名前判定AIを活用して子供たちの学びを支援しています。
2023年度は東京都、神奈川県、熊本県で合計5回実施し、小中学生など307人にご参加いただきました。

<「草木と森のいきもの図鑑」教室(東京都・神奈川県)>

<校庭の草むらでいきものを撮影する様子>
<タブレットで「いきもの図鑑」を作成する様子>

例えば、高尾山の第25回森林保全活動では、KDDIおよびグループ会社の社員とその家族32人に加え、本活動に一緒に取り組む東京都立工芸高校の先生・生徒ら9人と、小児がんの子供たちとその家族を支援するNPO法人エゴノキクラブから子供たちとその家族16人がボランティアとして参加しました。大人が森林保全活動を行う傍らで、森林体験施設「高尾グリーンセンター」付近で、「高尾グリーン倶楽部」スタッフの指導の下、草木染や紙漉き、木工細工などを体験した後、株式会社バイオームが提供するスマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」を活用した生物データの取集を行いました。
施設周辺の通信環境が不安定であったことから、「Starlink」を設置することでインターネット接続をできるようにして「Biome」を利用できる環境を整備しました。
子供たちは生き物と触れ合い、たった一つだけの図鑑づくりに感動していました。

<高尾山森林保全(東京都)>

<「Biome」を活用した自然観察の様子など>

グループ会社の沖縄セルラーでは、世界初、真冬にサンゴの人工産卵を成功させました株式会社イノカ様のご協力を受け、サンゴに触って学ぶ体験型環境教育プログラム「サンゴ礁ラボ」を沖縄セルラー本社ビルにて開催しました。本物のサンゴを目の前にサンゴについてクイズ形式で学んだり、生きたサンゴと死んだサンゴに触って比べるといった体験によってサンゴや海に親近感をもってもらいました。総勢200人の小学生、保護者にご参加いただき、参加した小学生からは「サンゴに触ったり、生態を知られて楽しかった」「サンゴは人が生きるために必要なので大切にしたい」などの声をいただきました。

<サンゴ礁ラボ(沖縄県)>

<サンゴ礁ラボにてサンゴに触って観察している様子>
<水槽内のサンゴや生き物を観察している様子>

沖縄セルラーでは2021年より「おきなわ自然保護プロジェクト」という、沖縄の美しい森や海、生物を未来に残すべく活動を行っています。これまでもヤンバルクイナの保護など直接的な保護活動を行ってきましたが、今回は小学生向けに環境教育イベントを開催しました。今後も直接的な保護活動に加え、環境問題を身近に、ジブンゴトとして捉えていただけるよう今回のような環境教育イベントを継続的に開催していく予定です。

[3] スマホ分解教室

KDDIグループは移動体通信事業者として限りある資源を有効活用できるよう、利用済のスマートフォンのリサイクルを推進しています。その資源の再利用率は99.8%にも達しています。皆様のお手元に眠っているスマホもぜひお近くのau Style/auショップなどにお持ちいただけると幸いです。
また、スマートフォンの分解を通して、マテリアルリサイクル・循環型社会について理解を深めるプログラム、「スマホ分解教室」を全国各地で開催しています。
KDDIは、2023年度は全20回、15都道府県にて開催し、387人の小中学生にご参加いただきました。
また、グループ会社にも活動範囲を広げ、KDDI総合研究所でのスマホ分解教室も開催し40人にご参加いただきました。
8月26日には、東北大学(宮城県仙台市)が運営する子供向け体験型科学教室「東北大学サイエンスキャンパス」にてスマートフォン分解教室を実施しました。小学5年生から中学1年の合計15人の子ども達に参加いただきました。マテリアルや部材のリサイクルを通じ、循環型社会や地球環境の保全を学習した上で、1台ずつ丁寧にスマホを分解しました。

<スマホ分解教室(東京都・神奈川県)>

<スマホ分解を体験している様子>

[4] 清掃活動

KDDIグループでは、地域の方々と協力して湖岸や街の清掃活動に取り組んでいます。例えば、国際的な問題になっている、生態系に影響を及ぼすマイクロプラスチックを含む海洋プラスチックごみは、海外にも多く漂着しています。
全国のKDDI事業所周辺、事業所最寄りの駅や、事業所が管轄する日本各地の街や観光地、海岸清掃活動などを行っています。
2023年度は、全国各地で合計約2,150人が清掃活動に参加しました。
例えば、北陸総支社では、毎年恒例のクリーン・ビーチいしかわinかなざわ海岸清掃活動へKDDI社員とその家族、グループ社員の9人で参加しました。
石川県の海岸線をクリーンにする活動で、その他のメンバー600人と、県民海浜公園周辺の海岸のゴミ拾いを行いました。
また、南関東総支社では、千倉ビーチ(千葉県)の清掃活動をグループ社員(KDDIケーブルシップ)と総勢13人で行いました。

<クリーン・ビーチいしかわin神奈川海岸清掃活動(石川県)>

<千倉ビーチでの清掃活動(千葉県)>

6月のG7香川・高松都市大臣会合を控えた高松市屋島では、KDDI労働組合、グループ会社(KDDI Sonic-Falcon、KDDIエンジニアリング、KDDIまとめてオフィス)、KDDI四国総支社の社員およびご家族の18人で清掃活動を行いました。

<高松市屋島での清掃活動(香川県)>

<活動後「屋島」を背に集合写真>