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本シリーズでは、中小企業における、新卒・中途の採用業務の効率化を実現する方法や事例などを紹介していきます。
前回は中途採用の6つのステップの内、『採用計画』と『採用のための準備』について述べました。今回は、前回に引き続き、STEP. 3以降について解説していきます。
>中途採用の基本ステップは前回コラム参照
中途採用を募集する際には、求人サイトなどいくつかの採用メディアへの掲載が必須となってきます。しかし、いわゆる大手メディアの求人サイトにのみ掲載すればいいかというとそうとは言いきれません。ほとんどの求職者は大手メディアだけではなく複数の求人サイトに登録していますし、大手メディアだと掲載社数も多いため求職者に見つけてもらいづらいというデメリットがあるからです。そこでまずは予算に応じて自社の求める人材が多く登録していそうな求人サイトから順番に掲載していく方法が有効です。また、継続的に募集をするならば、複数のサイトに掲載しながら成果を検証して、自社に合った求人媒体を見つけていくのも良いでしょう。
最近では、エンジニア限定、IT業界限定など、職種や業種を絞った求人サイトも増えています。また、求職者と求人者 (企業) を仲介する『人材紹介サービス』も活況です。その理由としては、社会全体で人材不足の傾向が顕著になり企業の採用意欲が高まっていることが背景にあります。求める人材像が明確な場合や、高レベルの即戦力人材を一本釣りしたい場合などは『人材紹介サービス』の活用を視野に入れることも一案です。
求職者から応募があった場合、まずは書類選考を実施することになります。ここで注意すべきことは、書類選考は「落とす場」ではないということです。明らかに募集要項に合致していない場合や求める人物像との差違が明確な場合を除いて、書類審査は通過させるのが良いでしょう。ただし、あまりに多くの応募があり、その後の対応が困難になると予想される場合は、書類から判断し「求める人材像により近い人」を通していくことになります。この場合は、事前に「明確な書類選考通基準」を決め、社内関係者で共有しておかなければなりません。
書類選考の後は面接へと選考過程が進んでいきますが、ここでも気を付けておかなければならないことがあります。
ここで、ある会社 (E社) での、中途採用時の選考過程に関する事例をみていきましょう。
<経緯>
E社では、複数の採用メディアから合計で27名の応募を獲得し23名を書類選考通過としましたが、一次面接には16名しか参加しませんでした。さらに一次面接通過者10名のうち二次面接に参加したのは半数の5名。結果、合格者はたったの1名となってしまいました。多くの応募者を集められたにもかかわらず、途中離脱が多かったために採用目標の3名を達成できなかったのです。
<問題点と解決策>
採用終了後に検証したところ、応募から書類選考通過の連絡までは中2日だったのですが、その後、一次面接の日程連絡までに2週間、一次面接後の合否連絡および二次面接の日程連絡までに1週間を費やしていることが判明しました。
採用した1名からも「連絡が遅く、他社の面接を優先することも検討した」という声があり、連絡の遅さが一要因であったことは否めません。
連絡遅延の原因は、面接を担当した社員からの評価を集約することに手間取ったことと、応募者各人からまったく異なるタイミングで応募があるため一括したスケジュール管理ができず連絡が後手に回ってしまっていたことにありました。
このケースでは、一定数の学生を同じ流れで採用していく新卒採用と、個別にまったく異なるタイミングで選考が進む中途採用の違いが顕著に表れています。応募のタイミングによって応募者個別にスケジュールを作成する必要があるため、適切な管理ができないとスケジュールの遅れが発生しやすいのです。
問題の解決のため、E社では、グループウエアの『スケジューラ機能』を活用し、応募者ごとにスケジュールを管理するようにしました。
これにより採用担当者以外も内容を確認しやすくなり、情報共有も進みました。また『グループウエア』で評価や選考結果も管理することで、面接官による評価の偏りがないかなどがチェックできるようにもなり、統一した基準での選考を行う事ができる環境を作ることもできました。
日常業務でも使用する『グループウエア』を活用することで、社員の誰もが抵抗なく使いこなすことが出来ることも活用が進んだポイントになったようです。
■解決策となるツール・サービス
選考が終了すると、いよいよ入社手続になります。大企業であれば、専門部署に専門家がいますが、中小企業ではそうはいかないことも多いようです。特に、今後はマイナンバーによる人事管理が求められるため、入社時から個人番号などの管理が重要になります。
次に、入社後に行われる『教育研修』の実施を検討する必要があります。
新卒採用では多くの会社が準備している『配属前研修』も、中途採用の場合は即戦力を求めており配属先も決まっていることが多い事から、簡略化されているケースがほとんどです。しかし、実際には中途入社であってもある程度の『研修』は欠かすことができないのです。
ここでは、ある会社 (F社) での、中途採用者への教育研修に関する事例をみていきましょう。
<経緯>
F社では、基幹系システムのエンジニアを定期的に中途採用していますが、多くが入社半年~1年程度と早期離職してしまうという悩みをかかえていました。そんな中、現場のベテラン社員から「スキルも知識も十分だが、ローカルルールを教えるのに苦労する」との要望があり、それまで実施していなかった中途入社者向けの『配属前研修』を、始めることにしました。すると早期退職者が減少したのです。
<成功理由>
研修を実施した中途入社社員にヒアリングしたところ、「社内での業務の進め方など細かな部分が事前に理解できたため、職場に溶け込みやすかった」という声が聞かれました。以前の早期退職者の中には、社内特有の細かな仕事の進め方などに慣れずストレスを感じていた人が多くいたことが想像できました。
その後F社では、『配属前研修』をeラーニングに切りかえ、いつでもどこでも研修が受けられる工夫もしています。またテキストだけではなく、社内講師による研修動画をスマートフォンやタブレットなどで見ることができる環境も整えたため、実践に則した研修が手軽に受けられると好評でした。
■解決策となるツール・サービス
最後にSTEP. 6として『採用後のレビュー』を行います。関係者で一連の採用活動について、問題はなかったか、改善すべき点がなかったかを振り返る必要があります。
また、STEP. 5のような離職対策をしたとしても、まだ短期間で辞めてしまう人が出てくることもありえます。その場合、選考の段階で問題はなかったか、面接で問題を見抜くことができなかったかなど、選考内容をチェックし、次回以降の採用活動で同様の事態が起こらないように対策を考えなければなりません。
このようなレビューを行うためには、採用、選考に関する情報は社内共有しておき、担当者が異動することがあっても、同じ情報を活用できる環境を用意するのが効果的でしょう。
■解決策となるツール・サービス
中途採用は企業が成長していくためには欠かせません。しかしながら十分なリソースを割くことができない企業が多いことも事実です。そこで、煩雑で難しい採用業務をできるだけ効率的に行えるよう、この6つのSTEPをぜひご参考ください。そしてその際に、業務を効率化するためにもITツールの活用は欠かせません。ここで取り上げたITツールの活用も含めて検討してみてはいかがでしょうか。