ビジネスの現場に潜む『情報漏えいリスク』の防止策とは?

会社の成長を妨げるリスクとして、まず挙げられるのは『情報漏えいリスク』です。ここでは『情報共有・コミュニケーション促進』に欠かせない『スマートフォン』と『SNS』における『情報漏えいリスク』についてご紹介していきます。
スマートフォン紛失で大事件が発生したことも…
これはK社長と同業の建築資材の商社、F社の話だ。場所は関西。
その会社では、営業先から直行直帰したいという要望に応え、社員にスマートフォンを持たせて会社のサーバーに置いてある商品カタログなどにどこからでもアクセスできるようにしていたそうだ。使い出すとやはり便利で、業務上のメールのやりとりもほとんどスマートフォンでできるようになって、お客さまからも対応が早くなったと褒められていたらしい。
ところが、ある日、社員の1人がスマートフォンを紛失してしまった。社員は失くしたことに気が付いてから心当たりを捜したそうだが、見つからなかった。しかし、それほど大ごととは捉えておらず、その社員がスマートフォンを失くしたと会社に報告したのは3日も経ってからだった。会社の方も「端末が一台なくなっただけ」と呑気に思っていたが、実際には下記の事象が起こってしまったそうだ。
- 取引先である建設会社数社に担当者を指名して、新規営業の電話がかかるようになった
- F社に対して、それまで取引がなかった建設会社から取引依頼がきたが、見積書を出すと「もっと安く仕入れているでしょう」と言われ、F社の仕入値を正確に把握している様子だった
- 相見積もりを出していた案件に5件連続して落ちた。話を聞くとある競合企業が後から見積もりを出し直しており、その金額が最安値になっていたらしい
便利なスマートフォンを失くさないようにすることは大切です。しかし、紛失をゼロにすることも難しいでしょう。『紛失しても中を見ることができないようにするために、安全性が高いパスワードを強制設定させるようにする』『紛失してしまったら、遠隔操作で中身の情報をロックあるいは消去できるようにしておく』などの『事前対策』をしておくことで、スマートフォン紛失時のリスクを軽減することができます。こういった徹底したセキュリティ措置をとるには、個人のスマートフォンを仕事に使うことを容認するのではなく、会社がきちんと管理しているスマートフォンを支給し、併せて上記にあげた『事前対策』ができる『モバイルデバイス管理サービス (MDM)』の導入も必ず行うべきでしょう。
スマートフォンで社員とLINE。そこから情報が漏れた?
県内で数店舗の飲食店を経営するD社長。社員は30名程度だが、パートやアルバイトが100人近くいるため、個人のLINE同士でシフトの連絡などを行っていた。メールや電話で連絡するよりも便利だったのだが、下記の事柄が起きてしまい…。
- 名前と個人の電話番号入りのシフト表をLINEに画像添付してパート・アルバイトに一斉送信した。ところが、店長の個人的な知人が送信先に間違って含まれており、シフト表が外部に漏れてしまった。
- 店の月次報告書を本社に送る際、社員同士がLINEでやりとりしていたところ、誤ってパートにも送ってしまった。パート・アルバイトのバイト料も記載されていたため、トラブルになってしまった。
* * *
スマートフォンやSNS、そしてオンラインストレージは便利である一方、適切に管理しないと『情報漏えいリスク』が付きまといます。ただし、『会社できちんと管理』し『セキュリティ管理を適切に』行っていれば、そのリスクを最小限にすることができるのです。
次回は、地震などの自然災害へのリスク対応について解説します。
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