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宮城県東松島市 全自動で水と肥料を供給する農業IoT導入
農作物の収量と味の向上を目指して。全自動で水と肥料を供給する農業IoTを導入
全自動で水と肥料を供給する農業IoT-KDDIの役割-
KDDI株式会社は、東松島市で株式会社KDDIエボルバが運営する農産物栽培拠点「幸 満つる 郷 KDDIエボルバ 野蒜 (のびる)」 へ、AI潅水施肥 (かんすいせひ) システム「ゼロアグリ」を導入しました。
「ゼロアグリ」は、日射センサーと土壌センサーの情報を基に、作物の成長に合わせた必要な水の量をAIが算出・判断し、適切なタイミングで点滴チューブより自動で供給するため、作業時間を大幅に軽減します。
さらに、土壌は常に最適な水分状態が保持され、作物にとってストレスの少ない環境を実現することができます。
また、ネットワークカメラの映像を通して、農作物の状態を遠隔地からも確認できる屋外クラウド録画パッケージと、ビニールハウス内の温度に応じて自動で開閉する遮光カーテンも導入。
ITを活用することで経験やノウハウがなくても、収量・品質の向上と省力化および水・肥料の削減につなげることができます。
担当者さまインタビュー
抱えていた課題
「幸 満つる 郷 KDDIエボルバ 野蒜」では、地元の障がい者の方々やアクティブシニアの方々を積極的に雇用し、ベビーリーフやミニトマト、夏野菜などの農産物栽培や、花卉およびブルーベリーなどの果樹も育てています。昨年までは、水や肥料の供給は、勤務時間の中で土の状況を見ながら実施していました。そのため、作業に多くの時間が取られミニトマトの品質を向上させるために大切な「誘引作業」や「芽かき」等の管理作業に十分な時間が割けず、さらに夏場になるとビニールハウスは47℃に達することもあり、作業スタッフは20分程度に一度休憩を入れるなど熱中症対策をしながらの大変厳しい環境でした。
取組の効果/今後への期待
今年より、お客さまから評価をいただいているミニトマト栽培には、IoTを活用した灌水・施肥自動投入システム「ゼロアグリ」を導入しました。「ゼロアグリ」により潅水と施肥の作業時間が削減され品質向上や収穫量アップのために行いたい管理作業に時間を充てることができるようになりました。
今後も、IoT、ICT等の通信技術を活用した農産物の品質向上 (食味を高める) や収穫量アップを目指していろいろな実証を行い、その一方で地元の障がい者およびアクティブシニアの継続雇用を進め、震災復興へ少しでも貢献したいと思っております。
「幸 満つる 郷 KDDIエボルバ 野蒜」のみなさん
KDDI担当から
宮城県東松島市は東日本大震災により甚大な被害を受けました。私自身、復興支援のために4年2か月間、東松島市役所へ出向し様々な事業に取り組んできました。その中で、最も被害の大きかった野蒜地区の活性化は、市にとって大きな課題でした。
この課題に一緒に取り組もうと手を挙げたKDDIエボルバは、障がい者と共に農作物の栽培にチャレンジしています。
私たちはこのチャレンジを通信の力で持続可能なものにし、地域の活性化、農作物の品質向上、そして何より農園で働くみんなの笑顔のために取り組んでまいります。