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事例紹介: スマホひとつで観光! ~徳島県鳴門公園エリアでの観光型MaaS実証実験~

徳島県・鳴門公園エリアは、世界最大級の渦潮や世界中の名画を陶板で再現した大塚美術館などが楽しめる、徳島を代表する観光エリアです。2021年10月、同エリアの交通利便性と観光体験の向上を目指して観光型MaaS「くるくるなるとデジタル周遊チケット」の実証実験 (該当項目へジャンプします注1) がスタートしました。今回はプロジェクトに携わる公益財団法人徳島経済研究所の青木伸太郎さん、鳴門観光興業株式会社の森下麻実子さんにお話を伺いました (該当項目へジャンプします注2)。

KDDI×徳島県鳴門公園エリア スマホひとつで観光! 観光型MaaS実証実験

  • 注1)
    この実証実験は、観光庁令和2年度3次補正予算事業「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の認定を受けた取り組み。
  • 注2)
    徳島経済研究所は、徳島県にある金融機関系のシンクタンク。地域経済活性化のための調査研究、提言などを行っている。鳴門観光興業株式会社は、鳴門エリアで観光施設などの運営を手がけている観光事業者。地元の観光資源活性化に積極的に取り組んでいる。

背景と課題

鳴門公園エリアの観光活性化を促進する

公益財団法人徳島経済研究所 主任研究員
青木 伸太郎さま

徳島県の観光活性化については、10年以上前から地元の皆さんと議論を重ねてきました。2018年には、関西地方を訪れる観光のお客さまに着目し、鳴門公園エリアを四国観光の玄関口にする取り組み「うずしおオーシャンライン構想」を発表。翌年には地域の主要な交通機関・観光事業者・行政による取り組みが開始され、関西からの高速バスと地元バス便の連携などを進めてきました。その流れの中で、鳴門公園エリアの観光活性化をさらに発展させようと議論していたところにKDDIとのご縁があり、観光型MaaSの実証実験を行うことになりました。

公共交通機関の乗り継ぎ・乗り方が観光活性化の課題

鳴門観光興業株式会社 常務取締役
森下 麻実子さま

観光活性化を進めていく上で、公共交通機関の連携は大きな課題の一つです。私たち観光事業者は、お客さまからたくさんのお問い合わせをいただきます。例えば、「観光施設に向かう際の列車からバスへの乗り継ぎはどうなるのか」「路線バスは前から乗るのか、後ろから乗るのか」「バスの整理券はどうすればいいのか、支払いはどうするのか」などです。こうしたお問い合わせに対応するためには案内用のチラシが必要ですが、それを説明するのにも大変苦労しているという現状があります。
このような課題の改善を模索する中、公共交通機関や観光施設などをシームレスに利用できるMaaSの実証実験が行われることとなり、本当にありがたいと感じました。

観光活性化から地域の活性化を期待

地方の公共交通機関がなくなってしまう主な原因は、地元利用者の減少です。電車やバスがなくなるといちばん困るのは、移動する手段を持たない高齢者などの交通弱者といわれる方たちなので、私自身もこれらの交通機関を守っていきたいという想いがあります。

一方で、地方の人口減少が続くなか、地元の利用者だけに頼っていくのは現実的ではありません。地元の利用者が少ないのであれば、外から観光でいらっしゃるお客さまに使っていただくことが必要です。まずは、交通の利便性を上げ、観光のお客さまに快適に周遊していただくことが大切だと思っています。
また、最終的には多くの地元の方たちに公共交通機関を利用していただくことが目標です。観光のお客さまのほとんどは、交通インフラの整っている都市部からいらっしゃるので、今回の実証実験も受け入れていただきやすいと思います。そこでたくさんの方に利用していただければ、地元の方たちにもその便利さが伝わるのではないでしょうか。

交通事業者、観光事業者、シンクタンク×KDDIによる取り組み事例

観光型MaaS「くるくるなるとデジタル周遊チケット」

<取り組みの概要>

観光型MaaS「くるくるなるとデジタル周遊チケット」は、スマートフォン1つで徳島県の鳴門公園エリアを周遊できるサービス。
同エリアでは、公共交通機関の乗り継ぎや整理券方式のバスの乗り方のわかりにくさ、メイン観光地以外の観光資源の認知度不足などの課題があった。
そこで、地元の交通事業者、観光事業者、シンクタンク、通信会社の7者が連携し、エリア周辺の交通利便性の向上、観光活性化を目的とした観光型Maas「くるくるなるとデジタル周遊チケット」の実証実験が実施されることになった。
プロジェクト参加団体: 四国旅客鉄道株式会社、徳島バス株式会社、全日本空輸株式会社、日本航空株式会社、一般社団法人イーストとくしま観光推進機構、公益財団法人徳島経済研究所 及びKDDI株式会社

実施期間: 2021年10月15日~2022年1月31日

くるくるなるとデジタル周遊チケット

「くるくるなるとデジタル周遊チケット」を使うと、
[1] 電車・バスのフリーパス購入・利用
[2] 観光施設の入場券購入・利用
[3] バスの乗り降り
がスマートフォン1つでできるようになる。

[1] JR・徳島バス フリーパス
[2] なると観光チケット
アプリ不要! アカウント登録不要! キャッシュレスで快適観光!

キャンペーンサイトもしくは空港や駅・観光施設に設置されたプレートにスマートフォンをかざし、購入したいチケットを選択。普段自分が使っているアカウント (GoogleID、AppleID) でサインインし、支払いを完了すれば、手持ちのお金を気にすることなく観光が楽しめる。

―購入・利用の流れー

JR駅改札やバス車内、観光施設では、スマホをかざすだけでチケットを表示!
観光地への経路検索画面

周辺の観光施設や乗り継ぎなどもご案内。

[3] バスのスマホタッチ支払い
日本初! 低コストで導入可能なバス運賃決済システム

鳴門公園エリアの路線バスは、乗車区間に応じて運賃を計算する距離区間制となっており、乗車時に整理券を取り、降車の際に整理券に対応する料金を支払う方式。今回の実証実験では、高精度位置情報で運賃を自動計算し、スマートフォンで登録したクレジットカードで決済するという、日本初のバス運賃決済システムを採用。利用者は、降車時の現金支払いのわずらわしさから解放される。
この決済システムは、交通系ICカードと比べると初期導入コスト・維持コストを低く抑えることが可能で、地方のバス事業者のキャッシュレス化に貢献できる。

―利用の流れー

便利な路線バスも、スマホをかざして乗り降りするだけ! 乗車区間で変わる運賃にも対応

路線図や乗車履歴も表示でき、周遊しながらルートを確認するにも便利。

操作をどれだけわかりやすくできるかが課題

「くるくるなるとデジタル周遊チケット」の実証実験が始まって約半月ほどが経過しました。私自身も利用してみましたが、支払う小銭の心配をしなくてすみますし、キャッシュレスで観光できるという点ではストレスもありません。乗り換え案内の機能も便利だと思います。
ただ、実際に利用された方からは、操作方法がよくわからないというご意見もいただいています。もっと直感的に操作できるよう、実証実験期間中に対応していきたいと考えています。(青木さま)

観光のお客さまにプラスαの魅力をどう伝えるか

公共交通機関や観光施設がシームレスに利用できる、バス料金も自動で決済されるなど、このエリアでは初めての試みです。ただ、都市部から観光に来られるお客さまにとっては、どれも目新しさを感じていただきにくいと感じています。それを踏まえた上で、「くるくるなるとデジタル周遊チケット」をもっと便利に使っていただく方法をお伝えしていくことが重要です。お客さまに積極的に利用していただけるよう、アプローチ方法を考えていきたいと思います。(森下さま)

今後の展望

実証実験を成功させ、徳島の新たな移動手段とする

ほとんどの家庭が車を持っている時代ではありますが、車ではできないバスならではの楽しみもあるものです。私自身は、今回の観光型MaaSをきっかけに、このエリアにも新たな移動手段が生まれるという期待を持っています。県内のバス会社で専用端末を置くことなくキャッシュレス決済ができる仕組みは初めてで、バス会社も期待していますし、便利なサービスなのでもっと広がってほしいと思います。ぜひとも、この実証実験を成功させ、徳島に根付かせたいという気持ちです。
KDDIにはとても迅速に親身になって対応していただきありがたく感じています。この勢いのまま残りの実証実験期間も、地元の皆さんやKDDIと密に議論しながら、スピード感を持ってさらに機能を向上させていきたいと思っています。

ともに力を合わせ、地域に合わせた施策を推進する

今回のようなプロジェクトを通じて、地元側の意思決定の体制を整えておくことの重要性を改めて感じました。実際に利用する方たちの声を吸い上げ、意思決定機関が窓口となってKDDIに意見を伝え、一緒に作り上げていく。私たち自身が行動する姿勢がとても大事です。

どんなプロジェクトでもそうですが、話し合いやものごとを進めていく上では人と人との縁が大きく、その意味でKDDIの方たちは素晴らしいと感じました。私たちに寄り添い、地元企業に協力をお願いしにいくことにも力を貸していただきました。

地方都市の抱える課題は、全国共通の部分もあれば、県民性・地域性・環境によって違いもあります。これからも地元民の考えやニーズを細かく拾っていただき、地域に合わせてカスタマイズしながら一緒にプロジェクトを進めていただければと期待しています。お互いが協力し、力を出し合わなければ良い施策・良いシステムは生まれません。地方創生は人と人とのつながりがキーになると思っています。

本実証実験についてはTIME&SPACEでも紹介されております。是非ご覧ください。

▼TIME&SPACE
<新規ウィンドウが開きますhttps://time-space.kddi.com/au-kddi/20211122/3218>

▼くるくるなるとデジタル周遊チケットはコチラ
<新規ウィンドウが開きますhttps://plate.id/LHWPLQ40>

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