人権尊重への取り組み

KDDIのアプローチ

KDDIは、人種・信条・性別・社会的身分・宗教・国籍・年齢・性的指向・性自認・心身の障がい、妊娠・出産などに基づく差別をしないことや、強制労働、児童労働など人権を侵害する労働慣行の是正や根絶に取り組んでいます。取り組みにあたっては、「国際人権章典」および国際労働機関(ILO)「労働の基本原則および権利に関する宣言」を人権に関する最も基本的な方針として理解し、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」や経済協力開発機構「OECD多国籍企業行動指針」などを参照しながら方針を策定し取り組みを進めています。役員・従業員の行動の規範となる「KDDI行動指針」では、すべての事業活動における人権と個性の尊重を基本原則として定めています。
さらに2016年に策定した「KDDIグループ人権方針」では、全グループ会社を対象に、「世界人権宣言」などの国際的な基準の尊重、人権への負の影響の回避・低減、人権啓発活動の推進などに取り組むことを定めました。またイノベーションの実現など、企業の持続的な成長に不可欠なダイバーシティ&インクルージョンについては、「KDDIフィロソフィ」の中に「ダイバーシティが基本」を掲げ、社内理解の浸透を図っています。さらに、ICT産業特有の人権リスクである「個人情報の保護」「プライバシーに対する国家権力による侵害」などについても認識し、リスク特定のためにステークホルダーとの協議を継続的に実施するなど、業界全体を巻き込んだ課題解決に向け、企業の社会的責務を果たしています。

マネジメント体制

KDDIは代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会(年2回開催)において人権に関する活動方針の策定、推進体制の整備・見直し、目標に対する進捗の確認等を行っています。また、サステナビリティ委員会配下には人権部会を設置し、「KDDIグループ人権方針」等に基づいた人権尊重の推進に関する協議を行うほか、人権侵害が起きないよう、日常的に予防する体制を整えています。従業員に対する人権問題を含む企業倫理や法令への違反行為などについては、窓口として「企業倫理ヘルプライン」を設置し、社内窓口および外部専門家と連携した社外窓口を通じて、常時、メールや電話で相談や申告を受け付けています(多言語対応窓口あり)。
また、社外の専門カウンセラーによる「セクハラ・人間関係ホットライン」、社員相談員による「社員相談センター」、人事本部社員による「ハラスメントホットライン」を設置しています。さらにお取引先さまに対しては「KDDI持続可能な責任ある調達ガイドライン」において、強制労働や非人道的な扱い、児童労働、差別の禁止などを明示して理解を促し、実践をお願いしています。
すべてのステークホルダーが相談・申告でき、いずれの窓口においても、相談者のプライバシーや通報者の保護に十分配慮し、匿名での申告も受付けています。また相談・通報したことを理由に不利益な扱いを受けないよう守秘義務を徹底し、相談者・申告者の保護に努めています。

体制図

ビジネスと人権に関する取り組み

KDDIは、グローバル企業に求められている人権課題を明確化し、取り組みの見直しや施策の検討に反映させるため、さまざまな取り組みに参加しています。

2020年度の主な取り組み

  • 株式会社クレアン主催「ビジネスと人権セミナー」参加(2020年10月)
  • 経済人コー円卓会議日本委員会主催「ビジネスとヒューマンライツ(人権)に関する国際会議」参加(2020年10月)
  • 経団連・UNDP 共催セミナー「ウィズ・コロナ時代のアジアにおける“ビジネスと人権”の実践」(2020年11月)
  • BSR(Business for Social Responsibility)人権WGオブザーブ参加(2020年12月)

人権影響評価の実施

KDDIは、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」にのっとり、人権デューデリジェンスの取り組みについて、対応が求められている人権課題を明確化し、取り組みの見直しや施策の検討に反映させています。
2020年3月には、自社の事業活動およびバリューチェーンにおいて、ステークホルダーにどのように影響を及ぼすかについて、非営利団体BSRと協働して人権デューデリジェンスに取り組み、人権影響評価を実施しました。
実施にあたり、関連する社内5部署の部長に対し「『ビジネスと人権』を取り巻く社会動向」についてBSRと共にレクチャーを実施し、「ビジネスと人権」の背景、企業が直面している人権リスク、そして企業に求められる対応について学び、意識の向上を図り、今後の施策についての検討とアクションプランの策定を行い、リスクの低減に向けた取り組みを継続しています。

  1. BSR(Business for Social Responsibility)
    KDDIは2014年からBSRの会員企業となり、同団体が主催する、人権などのサステナビリティ課題に関するカンファレンスに参加し、多種多様な企業・団体との意見交換を通じて得たことを自社の取り組み推進に活かしています。

評価プロセス

BSRによる人権影響評価は、KDDIの全事業活動を網羅しています。まず、KDDIに関連する人権リスクについて、サステナビリティレポート、ウェブサイト、その他入手可能な発行物、電気通信事業などに関連する人権課題についてのマスメディア情報やNGOの調査レポート等からのデスクトップ調査を実施し、それぞれの人権リスクに対する内部管理プロセスを分析しリスト化しました。その後、該当する社内の5部署にインタビューを実施し、取り組み状況に関する考察を得て評価結果を確定しました。

特定された主要な課題

主に以下の人権に関わる影響評価が特定されました。

  • サプライチェーンにおける強制・奴隷・拘束労働・児童労働等への人権配慮
  • プライバシーとデータ保護、子どものオンライン上の安全
  • 紛争影響国や高リスク国における表現の自由の権利など

今後の取り組み

特定された影響評価についてはプライオリティを決定し、部門ごとにアクションプランを策定し、リスク低減に向けた取り組みをステークホルダーと共に実施していきます。今後はその対応策の有効性について継続したモニタリングを行い、人権デューデリジェンスのPDCAサイクルを回していきます。

従業員への啓発活動

KDDIおよび国内グループ各社は、「KDDI行動指針」に基づき、役員研修、新入社員入社時研修、各階層へのコンプライアンス研修において、人権への意識啓発を行っています。KDDIは、ハラスメント防止に関するセミナー(全ライン長対象)、行動指針メールマガジン配信のほか、「ハラスメント防止ガイドブック」のイントラネット公開などの啓発活動を実施しています。

青少年への啓発活動

社会