労働安全衛生

安全衛生管理体制

KDDIは労働基準法および労働安全衛生法にのっとり、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とし、KDDIグループ全体で労働安全衛生に取り組んでいます。各事業所には総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者、産業医、メンタルヘルス推進担当者を選任し、安全衛生管理体制を整えています。また、労使で企画・運営する「安全衛生委員会」を設置しています。

安全衛生委員会

  • 労働者数が50名以上の事業所に設置
  • 毎月1回開催
  • テーマ:「新型コロナウイルス感染症」「健康経営」「健康管理」「メンタルヘルス」「働き方改革」「時間外労働・長時間労働」「防火・防災」「交通安全」など
  • 安全衛生に関する重大な事項については、コーポレート統括本部長に報告

快適な職場環境作りとして、法令で定められた空気環境測定を2ヵ月に1回実施し、気温、湿度、気流、二酸化炭素、一酸化炭素、浮遊粉塵を測定し、異常があれば、ビル管理会社と連携して、換気、清掃等を行っています。
加えて、月1回実施している産業医による職場巡回においては、衛生面のほか、照明、騒音等の職場環境の状況を把握し、必要に応じて改善を図っています。
また、2020年度より、全オフィス内の喫煙室を廃止し、受動喫煙のリスクを低減させました。
年1回の「全国労働安全週間」では、各事業所で安全衛生委員が中心となり、職場巡回を行い、危険個所の確認と是正を行うほか、安全衛生委員会では事故事例を共有して、事故防止に努めています。
長時間労働の防止・36協定遵守のため、人事部門から個別にメールによる警告を実施し、また各本部のトップおよび人事担当者と対象者の情報を共有するなどの取り組みを行っています。さらに勤務管理やハラスメントに関するセミナーを定期的に開催し、法令違反のリスクへの対応を行っています。
法令遵守の徹底を図り、社員の安全と健康を守るため、「安全衛生管理体制づくりの手引き」を作成し、既存事業所の安全管理体制の継続的な整備と、新規事業所立ち上げに際しては、適正な安全衛生管理体制づくりができるよう取り組んでいます。
請負工事や工事管理の受託、設備の運用保守などを行うKDDIエンジニアリング株式会社では、高所からの落下、感電などの事故を防止するため、業務に携わる社員を対象に、「危険体感研修」「工具研修」等のOJTや、「職長・安全衛生教育」等の法定教育を定期的に行い、安全管理の徹底に努めています。
2020年度は、高所作業など危険作業が伴う基地局建設工事やネットワーク設備工事を行う協力会社向けにKDDIが年1回主催する安全大会をKDDIエンジニアリングと合同で開催し、安全に関する事例共有や安全スキル向上に向けての情報提供を行いました。

労働安全衛生に関する重点施策

KDDIは、人命を尊び、常に職場における従業員の安全確保と心身の健康保持増進を図るとともに、快適な作業環境を維持するという基本方針のもと、「健康経営」を推進するさまざまな取り組みを行っています。

健康経営施策の実施

KDDIは2020年度、「健康経営」の取り組みを強化するにあたり、全社員を対象に「健康度意識調査」を実施し、調査結果をもとに施策策定を行いました。施策の一つとして、2019年度より、健康ポイントプログラム「KDDIワクワクポイント」を導入し、食事や運動、睡眠、禁煙など健康に関する情報閲覧や生活習慣を変えるためのチャレンジプログラム、ウォーキングイベントなど健康リテラシーを高めるための機能を備えた携帯アプリを社員に提供しています。
2021年度末までの目標として、健康KPIを設定し、社員の健康状態の改善に取り組んでいます。

取り組み事例

  • ウォーキングの勧奨
  • 健康セミナーの開催

    「健康増進セミナー」「がんセミナー」「ウォーキングセミナー」「免疫力アップ等のコロナ対策」「健康リテラシー向上セミナー~女性ホルモンの基礎知識~」「熱中症対策セミナー」「女性のライフステージと健康」「スマートドリンクセミナー」「働き盛りの賢い食事セミナー」

  • 「禁煙」に向けた喫煙者へのサポート
    • 保健師による禁煙サポートの実施
    • オンライン診療による禁煙の補助(健保組合とのコラボレーション)
    • 禁煙成功者へのインセンティブ付与
  • 睡眠の向上に向けた取り組み
    • 睡眠センサーの貸出し:センサーにより睡眠の状況を可視化し、専門家からのアドバイスを提供
    • 睡眠に関するeラーニングの実施

メンタルヘルスケアの推進

KDDIは、「心の健康づくり計画」を策定し、メンタルヘルスの取り組みをPDCAで回しながら進めています。また、2019年度より、新たに社内カウンセラーを全社で40名配置し、全社員面談を開始しています。面談で全国の社員の声を直接聞き、各職場の上司とは異なる視点で職場の状況を把握したり、本人からの申告のない段階でもメンタルヘルス不調の予兆のある社員を早期に発見して医療スタッフや所属長と連携し早期に対応することで、健全な職場環境づくりを進めています。

取り組み事例

  • 社内カウンセラーによる年2回の全社員面談の実施
  • 各階層別のメンタルヘルスに関するeラーニングの実施
  • 管理職向けのハラスメント防止セミナーの実施
  • すべての正社員および契約社員を対象にストレスチェックを年1回実施(2020年度受検率:87.0%)
  • ストレスチェックの結果を受け、希望する社員に対する産業医の面談を実施
  • ストレスチェック全体の分析結果を職場にフィードバック、ストレス度の高い職場には改善策策定を指示
  • 一定時間以上の所定外労働を行った社員に対し問診票の提出を義務付け、産業医面談の実施、産業保健スタッフの個別フォロー
  • 産業カウンセラーによる社員相談センターや社外の相談窓口の設置
  • メンタルヘルス不調による休業者が復職する際のきめ細かなサポート体制
    • 復職者および復職者の上司との面談
    • 復職前のトレーニング(リワークプログラム等)
    • 復職後の短時間勤務の実施
    • 上司が復職者をサポートし、本人・職場同僚・上司・産業医・産業保健スタッフが連携
    • AIを使ったメンタルヘルス不調予兆者の早期発見の取り組み

メンタルヘルス不調による休業者数推移(単体)

(年度末時点で休業している社員数) 単位:人
2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
100 99 112 101 87

社員の健康増進のための取り組み

法定項目以上の健康診断の実施

KDDIは、法定項目以上に詳細な検査項目で定期健康診断を実施し、2020年度の実施率は98.3%となっています。事後フォローとしては、「有所見者」全員へのメール情報提供に加え、重症度の高い「有所見者」に対して医療機関の早急な受診を勧める「緊急受診勧告」を行い、2020年度は87.3%受診させています(コロナ禍の影響で例年よりやや減少)。2020年度からは「緊急受診勧告」の対象者の中でもさらに重症域の社員を「改善勧告」の対象として、職場の上司を交えて産業医面談や保健指導を行っており、改善が見られない場合には就業制限の措置を検討する取り組みを行っています。
また、人間ドックへの会社補助制度に加え、2018年度からは、35歳以上の女性社員に対し、乳がん検診の全額補助制度を導入しました。
さらに、KDDI健康保険組合と連携して、疾病の重症化予防のための施策(データヘルス計画)を積極的に推進しています。KDDI健康保険組合で行っている「特定保健指導」における終了率は、積極的支援20.0%、動機付支援28.0%となっており、終了率向上のためメールによる継続支援などの取り組みを続けています。また、健康増進に向け、KDDI健康保険組合による事業所への健康セミナー講師派遣のほか、2018年度より、無料歯科検診、禁煙プログラム等の保健事業を導入しました。
2019年度からは、これまでの取り組みに加えて、運動(ウォーキング)や生活習慣の見直しなど行動変容を目的とし、全社員を対象にした健康ポイントプログラム「KDDIワクワクポイント」を導入しました。

その他の健康管理施策

施策 対象 内容
ヘルスケアルーム 正社員、契約社員、派遣社員 体調不良時の一時的な休養や応急処置、健康相談などを実施
リフレッシュルーム 正社員、契約社員、派遣社員 国家資格を持つマッサージ師、はり師による施術を実施
福利厚生 正社員、契約社員
  • 「出産・育児」「介護・福祉」「健康維持」「自己啓発」「家事手伝い」などに対して、KDDIグループ共済会が補助金を拠出(社員の自由選択)
  • KDDI健康保険組合によるスポーツクラブ優待利用制度の実施

海外に赴任する社員・帯同家族への安全衛生管理

KDDIは、海外で働く社員の健康と安全を確保するためにさまざまな取り組みを行っています。赴任前の社員に対しての産業医面談、赴任中社員に対しては医療スタッフによる定期健康診断の結果のフォローを行っています。
また、海外赴任中の社員に対してもストレスチェックを実施し、必要に応じて、体調確認などのフォローをしています。さらに、海外に赴任または出張する社員の健康管理、安全配慮の観点から、「海外への赴任者・出張者に対する予防接種・健康状況報告ガイドライン」を定めて対応しています。
本人や家族の傷病により、産業医が日本での治療が必要と判断した場合は、傷病者の帰国費用を会社が負担する「治療帰国」の制度を導入しています。
さらに、緊急時の備えとして、全海外出張者・海外赴任者を対象に、テロや政情不安となった場合に国外へ退避するための「緊急国外退避サービス」と、重篤な疾病やけがなどの治療のために国外へ搬送するための「緊急医療搬送サービス」を導入しています。

人財